2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

講談社文庫1月の新刊

真鍮の評決 リンカーン弁護士(上)/The Brass Verdict (2008) マイクル・コナリー Michael Connelly /古沢嘉通訳 定価(税込):880円/発行年月日:2012/01/17 ISBN:978-4-06-277124-5真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上) (講談社文庫)作者: マイクル・コ…

2012年MWA賞長篇部門の行方は?!(執筆者・穂井田直美)

1月19日はエドガー・アラン・ポーの誕生日にあたるが、同日(現地時間)アメリカ探偵作家クラブ(MWA)が主催する2012年MWA賞(エドガー・アラン・ポー賞)各部門の候補作品が発表となった 〔公式サイトによる発表〕。言わずもがなだけど、同賞は、ミステ…

懐かしきもの(執筆者・田中一江)

第3回 小説の翻訳に大切な要素はいろいろあるが、会話をうまく訳せることもそのひとつだと思う。 地の文がどんなに魅力的だろうと、ぎこちない会話文が出てきて違和感をおぼえ、興ざめしてしまったことはないだろうか。もちろん得手不得手はあるし、まった…

第2回横浜読書会開催!

満席のため締め切りました いつの間にやらミステリー読書会は東北から九州で展開へ! 全国制覇も時間の問題じゃありませんか? ねえ? よーし、横浜も負けてはいられませぬ。少々あいだがあいてしまいましたが、3月1日(木)に第2回読書会を決行します!…

集英社文庫1月の新刊

プロゴルファー リーの事件スコア 2 悪夢の優勝カップ/ Rotten Lies (1995) アーロン&シャーロット・エルキンズ Aaron & Charlotte Elkins /寺尾まち子訳 定価:600円(税込)/発売年月日:2012年1月20日 ISBN:978-4-08-760640-9悪夢の優勝カップ プロ…

【特別寄稿】ウッドハウス聖地巡礼記・第1回(執筆者・森村たまき)

第1回:ウッドハウスさん、130回めの誕生日おめでとう!(前篇) このほど刊行された『ジーヴスとねこさらい』をもちまして、国書刊行会ウッドハウス・コレクション全14巻が完結となりました。たくさんの読者の皆様にご愛読ご応援いただいたおかげ様と、深…

藤原編集室通信(出張版) 第5回

殺人は出版する――黄金時代探偵小説の出版事情:セイヤーズの場合 『ジョン・ディクスン・カー/奇蹟を解く男』、『別名S・S・ヴァン・ダイン』と、ミステリ作家の伝記を手がけてきましたが、そこで明かされる当時の出版事情には、出版を生業とする者のひとり…

(復刊して欲しい)野球ミステリ・ベスト5(執筆者・大矢博子)

ダルビッシュはくれてやるから、この野球ミステリを復刊させろ いや驚いたね。何がって奥さん、ダルビッシュの値段っすよ。違うよ養育費じゃなくてレンジャース移籍契約金の方。ここは一発「おすすめ大リーグ野球ミステリベスト5」を書こうとして好きな作品…

東京創元社 1月の新刊

『贋作に明日はない』/Shooting Gallery ヘイリー・リンド(Hailey Lind)/岩田佳代子・訳 創元推理文庫/定価1323円(税込)/1月11日/ISBN:978-4-488-18105-5 サンフランシスコの高級画廊のオープニングで,展示品からぶら下がる作家本人の死体を見つ…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第六十九回(執筆者・霜月蒼)

TVを消して本を読め!第二十七回(執筆者・堺三保/挿絵・水玉螢之丞)

第27回 弁護士ドラマは強し。なんとグリシャムの『法律事務所』がテレビドラマ化 えー、今までこの連載では(少数の例外を除いて)基本的には「すでに観た作品」について紹介していたんですが、今回は自らに課した禁を破って、今月の8日にアメリカで放送が…

最新海外ミステリーニュース20120123(執筆者・木村二郎)

Hammett Prize Nominees Announced (ハメット賞ノミネート作発表) The North American Branch of the International Association of Crime Writers (IACW/NA) annoucned the nominees for the 2012 Hammett Prize as follows: FEAST DAY OF FOOLS, by Jame…

収支報告(2011年)

2011年1月〜12月の収支報告をいたします。 収入の部金額(円)備考 前年繰り越し382,099 カンパ金642,535郵便振替・現金 諸会費248,422大賞授賞式・読書会・各種催し 参加費 アフィリエイト93,406 小計(収入)1,366,462 支出の部金額(円)備考 諸会費464,8…

懐かしきもの(執筆者・田中一江)

第2回 先日、本棚に並べた自分の訳書を整理していたら、懐かしい一冊が出てきた。 パコ・イグナシオ・タイボ二世という、いかにもラテン系っぽい長い名前の作家による『影のドミノゲーム』という小説。出版されたのは1995年なので、それこそ懐かしいに…

第4回福岡読書会レポート(執筆者・三角和代)

なにか得体のしれないものが天神のマンホールや那珂川のよどみや親不孝通りの角からふいっと現れそうな曇天の1月13日(金)、いつもの洋館にて福岡読書会が開催されました。課題本はジャック・カーリイ『デス・コレクターズ』。内容も表紙も当日にぴったり…

第2回名古屋読書会のご案内だがや

満席のため締め切りました 翻訳ミステリーの世界には似つかわしくない話から入りますが、実はワタクシ白虎隊マニアです。タイムマシンがあったらあの日の飯盛山に行って「それ違うから! 燃えてるのお城じゃないから!」と教えたいと半ば本気で夢想するほど…

最新海外ミステリーニュース20120120(執筆者・木村二郎)

MWA Announces 2012 Edgar Nominations Mystery Writers of America has announced the nomineesfor the 2012 Edgar Allan Poe Awards. The Edgar Awards will be announced and presented on April 26, 2012 at the Grand Hyatt Hotel, New York, New York.…

扶桑社発のひとりごと 20120120(執筆者・扶桑社T)

第22回(最終回) さて、このコーナーでは、翻訳出版の現場について、あれこれと紹介してきました。 書籍の利益構造にはじまり、原書の選択と取得、海外の出版事情、著作権などについて裏話をつづけてきましたが、翻訳編集者の具体的な仕事をご説明したとこ…

第二十五回はアン・ペリーの巻(その4)(執筆者・遠藤裕子)

英国世紀末が好きで、その手の本を集めていると、本棚が暗めなタイトルで埋まり始めます。『ヴィクトリア時代 ロンドン路地裏の生活誌』『ヴィクトリア朝の下層社会』『恐怖の都・ロンドン』『罪と監獄のロンドン』……。こうした本では貧しい人々が主役を演じ…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第六十八回(執筆者・霜月蒼)

第1回福島読書会開催!

「翻訳ミステリー読書会in二本松〜ABCからはじめよう」のお知らせ わが町、福島県二本松市でも「翻訳ミステリー読書会」をぜひ開催したい! 東京、横浜、大阪、福岡、名古屋で読書会を開催なさっていらっしゃる諸先輩方を見習って、弱小無名地方都市・二…

第十三回『ロマノフ家の金塊』の巻(執筆者・東京創元社S)

第13回『ロマノフ家の金塊』の巻 みなさま、あけましておめでとうございます。本年も冒険小説をどしどし読んで、その魅力をお伝えできればと思います。どうぞよろしくお願い致します! というか更新頻度なんとかしろって感じですよね……。がんばります。 さて…

懐かしきもの(執筆者・田中一江)

第1回 明けましておめでとうございます。 みなさま新しい年をお健やかにおむかえのことと思います。 わたしは故あって長年住み慣れた東京を離れ、神奈川県の一隅にて2012年を迎えることとなりました。 だらしなく物をごちゃごちゃため込む性質の人間に…

【再掲】第三回翻訳ミステリー大賞一次投票結果全公開!

去る1月3日に第三回翻訳ミステリー大賞の一次投票で得票のあった全作品を公開いたしました。総投票者数60名。投票してくださった各位に厚く御礼を申し上げます。きょうはあらためて、その全作品を一挙にご紹介いたします。 まずは、第三回翻訳ミステリー大…

オズ・コジツケ・ミステリー(執筆者・宮坂宏美)

2011年の「秋の読書探偵」をお手伝いさせていただいたご縁で、今月から月に1回、やまねこ翻訳クラブのメンバーがエッセイを書かせていただくことになりました。テーマは「絵本・児童書・YA+ミステリー」……かな? まあ、何が飛び出すかはそのときのお楽し…

この思い、あの人に届け! 第9回「空色」『警告』の巻(執筆者・狭名紅治)

明けましてふみ〜(ちょっと遅い新年の挨拶)。2010年に始まったこの連載も今年で2年目に突入、ここまで続けられたのもいつも読んでいただいているみなさんのおかげでございます。 1日も早く、“あの人”に思いが届くよう頑張りますので、これからもよろしく…

第九の刺客:アーロン&シャーロット・エルキンズ(その1)

自分探しの旅に出ようと思ったものの自分を探すためにはどこに行けばいいのか、そもそも自分とは探すもんなのかと疑問に思いつつ温泉に入ったりご当地グルメを堪能したりしていたところ、ずいぶんとご無沙汰な更新になってしまいました。どうも小財満です。 …

第九だらだら(AKBファンの気持ちがわかるとき)

半年以上のご無沙汰になってしまった。別に大病をしたとか刑務所に入っていたとか、そういう訳ではないからご安心を。まあ、誰も心配していなかっただろうが。今回はちょっと趣向を変えて雑談を。もっとも、いつも雑談といえば雑談なのだが。 今回は「翻訳者…

角川文庫12月の新刊

骨とともに葬られ(上下)/ Interred with Their Bones(米題) The Shakespeare Secret (英題) (2007) ジェニファー・リー・キャレル Jennifer Lee Carrell /布施由紀子訳 定価(上下各税込)820円/発売日:2011年 12月 22日 ISBN: 978-4-04-100032-8-C019…

第5回大阪読書会のご案内【改訂版】

第5回 関西翻訳ミステリー読書会主催(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) ジェフリー・ディーヴァー『ボーン・コレクター』読書会 年も改まり正月気分もそろそろ抜けてきた頃ではないでしょうか。新年にあたり、何か新しいこと始めたいなぁなんて思って…