2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

第六十三回はアン・ペリーの巻(その9)(執筆者・遠藤裕子)

みなさん、2月に出た『偽証裁判』はもうお読みいただけましたか? なかなか好評のようで、わたしも嬉しいです! たくさんの方にお読みいただけることが、次作の翻訳出版につながります。ロンドンとは一味も二味も違う、スコットランドの空気に満ちた本作を、…

NY Timesベストセラー速報20150330(執筆者・満園真木)

アメリカのベストセラー・ランキング 4月5日付 The New York Times紙(ハードカバー・フィクション部門) 1. THE GIRL ON THE TRAIN Stay Paula Hawkins ポーラ・ホーキンズThe Girl on the Train: A Novel (English Edition)作者: Paula Hawkins出版社/メー…

「はじめての海外文学フェア」店頭配布冊子データ公開!

ふだんあまり翻訳書を読まない人に向けての「はじめての海外文学フェア」が、1月下旬から全国の書店店舗で開催され、各所で盛りあがりました。このフェアでは、推薦者50人全員のコメント全文が載った冊子が店頭に置かれ、そのあまりにも充実した内容に、な…

第15回大阪読書会開催!

第15回 大阪翻訳ミステリー読書会主催 (翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) エラリイ・クイーン『災厄の町』(ハヤカワ文庫/越前敏弥訳)読書会 災厄の町〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: エラリイ・クイーン,越前敏弥出版社/メーカー: 早川書…

東京創元社 3月の新刊

『だれがコマドリを殺したのか?』/Who Killed Cock Robin? イーデン・フィルポッツ(Eden Phillpotts)/武藤崇恵・訳 創元推理文庫/本体価格920円/3月12日/ISBN:978-4-488-11105-2 医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心…

第5回クリスティー読書会レポート

第5回 アガサ・クリスティー読書会 『五匹の子豚』 レポート ほんとにすっかり遅くなりました。1月31日(日)におこないましたクリスティー『五匹の子豚』読書会のレポートを掲載させていただきます。 出席者は20名。男性5名。大阪、神戸の読書会の常連さ…

第13回:『暁の死線』(執筆者:畠山志津佳・加藤篁)

第13回:『暁の死線』――孤独な若い男女のタイムリミットサスペンス 全国15カ所以上で開催されている翻訳ミステリー読書会。その主だったメンバーのなかでも特にミステリーの知識が浅い2人が、杉江松恋著『読み出したら止まらない! 海外ミステリー マストリ…

第4回『メグレと運河の殺人』(執筆者・瀬名秀明)

メグレと運河の殺人 (メグレ警視シリーズ)作者: ジョルジュシムノン,Georges Simenon,田中梓出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1979/12/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るLe charretier de «La Providence», Fayard, 1931[原題:《…

ギミア・ギミック〜C・デイリー・キング『いい加減な遺骸』他(執筆者:ストラングル・成田)

ギミック。gimmick。 観客全員に死亡保険をかけたり、恐怖シーンで客席に微電流を流したり、結末を二通りつくった映画監督ウィリアム・キャッスルが「ギミックの帝王」と呼ばれていた―― プロレスラーのキャラを立てるための、「元ナチスの将校」とか、「脱獄…

NY Timesベストセラー速報20150323(執筆者・青木創)

アメリカのベストセラー・ランキング 3月29日付 The New York Times紙(ハードカバー・フィクション部門) 1. THE GIRL ON THE TRAIN Stay Paula Hawkins ポーラ・ホーキンズThe Girl on the Train: A Novel (English Edition)作者: Paula Hawkins出版社/メ…

最新海外ミステリーニュース20150321

バリー賞候補作発表! アメリカのミステリ専門季刊誌《デッドリー・プレジャー》が主催するバリー賞の候補作が発表になった。 最優秀長篇賞 THE MARCO EFFECT, Jussi Adler-Olsen特捜部Q ―知りすぎたマルコ― ((ハヤカワ・ポケット・ミステリ))作者: ユッシ・…

【再掲】第5回神戸読書会開催!

第5回神戸翻訳ミステリー読書会のご案内 「今年は早めに読書会をスタートしよう!」と新年に決意したのもつかの間、はや春の便りが聞かれる季節に、読書会のご案内をすることとなってしまいました。世話人自身が寒いのが苦手なのと、1月にお隣の大阪・クリ…

第8回:現代の中国ミステリ作家について(執筆者・阿井幸作)

これまでこの場を借りて中国ミステリの歴史や現状、ミステリ関係の雑誌や賞などを紹介していき中国が決してミステリ小説不毛の地ではないことをお伝えしましたが、作家を中心に触れたことがなかったので今回は現代中国でミステリ小説を書く作家の紹介をしま…

第20回 濃厚な三角関係の果てに――『殺意の迷宮』(執筆者・♪akira)

殺意の迷宮 (創元推理文庫)作者: パトリシアハイスミス,榊優子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1988/07/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! そして復刊という言葉に興奮してしまう方、おめ…

書評七福神の二月度ベスト発表!

書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 みなさん、こんにちは。春になりましたが、なかなか暖かくなりません。こんなときは家に引きこもってミステリー読書もいいものです。さて、二月度の七福神はどんな本を読んだので…

最新海外ミステリーニュース20150316(執筆者・木村二郎)

2015 Left Coast Crime Award Winners (レフト・コースト・クライム賞受賞作発表) Left Coast Crime 2015, "Crimelandia," announced the winners for the 2015 LCC awards on March 14 in Portland, Oregon as follows: The Lefty for best humorous myst…

NY Timesベストセラー速報20150316(執筆者・国弘喜美代)

アメリカのベストセラー・ランキング 3月22日付 The New York Times紙(ハードカバー・フィクション部門) 1. THE GIRL ON THE TRAIN Stay Paula Hawkins ポーラ・ホーキンズThe Girl on the Train: A Novel (English Edition)作者: Paula Hawkins出版社/メ…

2014年収支報告

2014年1月〜12月の収支報告をいたします。 収入の部金額(円)備考 前年繰り越し692,629 カンパ金55,250郵便振替・現金 「大賞授賞式」会費516,000 アフィリエイト135,766 小計(収入)1,399,645 支出の部金額(円)備考 「大賞授賞式」経費543,844 旅費交通…

フランス・ミステリへのいざない(執筆者・高野優)

■フランスミステリへのいざない■ 皆さまこんにちは。フランス語翻訳家の高野優です。春の足音と共に翻訳ミステリー大賞の季節が近づいてまいりました。今年は賞の創設後、初めてフランス語作品が大賞候補作入りをはたし、フランス語翻訳者としては、例年にも…

翻訳家交遊録 6(執筆者・戸川安宣)

■北欧ミステリ・フェス2014 昨年の11月22日に、立教大学で「北欧ミステリ・フェス2014」という催しがあり、スウェーデンからカラミ・レックバリ、そしてフィンランドからレーナ・レヘトライネンという二人の女流作家が来日し、それに翻訳家の柳沢由実子、ヘ…

第六回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションのお知らせ(その2)

第六回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションのご案内 すでにお報せしておりますとおり、今年の翻訳ミステリー大賞贈賞式は、昨年までと異なり、大田区産業プラザPioにて日帰り形式で行います。 しかし、例年恒例であった各部屋に分かれての第二部企画が…

2015.3.21(土) 杉江松恋の「君にも見えるガイブンの星」#26 イーヴリン・ウォー特集(執筆者:杉江松恋)

倉本さおり・杉江松恋が世界のさまざまな文学に挑む「君にも見えるガイブンの星」、2月はお休みしておりましたが、その分充電して再開いたします。 今回とりあげるのは、先日吉田健一訳の『ピンフォールドの試練』が復刊されたイーヴリン・ウォーです。作家…

第六回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションのお知らせ(その1)

第六回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションのご案内 お待たせしました。 本記事の掲載と同時に、4月25日(土)に開催される「第六回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション」の参加申込の受付を開始いたします。 すでに発表ずみですが、今回第6回…

第19回 甦るポーの暗鬱なる世界(執筆者・佐竹裕)

そもそも、どんなきっかけで自分がミステリー好きになったのか、どうも思い出せずにいる。とにもかくにも事実なのは、まだ小学生だった頃のことだ。探偵小説という恐るべき娯楽と出会ってしまった。それから舐めるように“読みまわした”本というのが、創元推…

NY Timesベストセラー速報20150309(執筆者・飯干京子)

アメリカのベストセラー・ランキング 3月15日付 The New York Times紙(ハードカバー・フィクション部門) 1. THE GIRL ON THE TRAIN Stay Paula Hawkins ポーラ・ホーキンズThe Girl on the Train: A Novel (English Edition)作者: Paula Hawkins出版社/メ…

【再掲】第3回読者賞のお知らせ(全国翻訳ミステリー読書会連合)

巷ではTwitter文学賞とか日本翻訳大賞とか、翻訳小説に絡んだ賞の話題が飛び交っておりますが、こちらもまたまた懲りずにやります。第3回翻訳ミステリー読者賞の詳細告知です。 この賞は、数年前、翻訳ミステリー大賞のコンベンションに出席した一般参加者(…

【再掲】第14回福岡翻訳ミステリー読書会のご案内

第14回福岡翻訳ミステリー読書会を開催します (後援:翻訳ミステリー大賞シンジケート) 年が明けたのって先週くらいじゃなかったっけ? と時の速さに驚いていますが、年度末が近づくにつれて、慌ただしい日々をお過ごしのかたも多いのではないでしょうか…

第17回(シンジケート後援第7回)せんだい読書会レポート(執筆者・暮尾)

せんだい探偵小説お茶会は、2月22日に第17回となる読書会を開催しました。 対象書籍には、約百年前のフランスの新聞上で連載、刊行され、今も多くのミステリ読者、特に密室マニアには必読とも思えるガストン・ルルー の『黄色い部屋の謎(秘密)』を選定…

第12回『さらば愛しき女(ひと)よ』(執筆者:加藤篁・畠山志津佳)

第12回:『さらば愛しき女(ひと)よ』――叙情派ハードボイルドの登場 全国15カ所以上で開催されている翻訳ミステリー読書会。その主だったメンバーのなかでも特にミステリーの知識が浅い2人が、杉江松恋著『読み出したら止まらない! 海外ミステリー マスト…

第2回:メンタルの強さがハンパない!(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。お気楽読書日記です。 まだちょっと寒いけど、そろそろ春ですね。 テレビCMも風邪薬からアレルギー性鼻炎薬に変わり、花粉症にはつらい季節がやってまいりました。花粉の季節はおうちにこもって読書三昧がお勧めです。 では、今月もゆ…