2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第7回大阪読書会開催!

第7回 関西翻訳ミステリー読書会主催(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) エイヴリー・エイムズ『名探偵のキッシュをひとつ』読書会 札幌さんも加わり、各地の読書会がますますにぎわってきました。 大阪もがんばらなあかん! ということで、7月1日の…

2012年6月度カンパご報告

以下の方からカンパをちょうだいしました。 心よりお礼申し上げます。 ヨダヨウさま 匿名希望者さま 資金カンパにつきましては、こちらをごらんください。 翻訳ミステリー大賞シンジケート事務局

藤原編集室通信(出張版) 第9回

プラハのユダヤ人街の方へ 来月予定しているレオ・ペルッツ『夜毎に石の橋の下で』(国書刊行会)は、〈晶文社ミステリ〉で刊行した『最後の審判の巨匠』以来、ずっとあたためていた企画です。(いまあらためてみたら、もう七年が経っていました。「象は忘れ…

#5『毒を食らわば』

やっとここまで来たか、という思いがする。ピーター・ウィムジィ卿シリーズ第五作、『毒を食らわば』(創元推理文庫、浅羽莢子訳、1930)の登場である。ここでシリーズの最重要キャラと言える生涯の伴侶、ハリエット・ヴェインに出会うことによって、いよい…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第八十一回(執筆者・霜月蒼)

偵察任務#02:ジム・ケリー『火焔の鎖』(執筆者・矢口誠)

前回の最後で「次回の敵状偵察は玉木亨」と予告したところ、一部の読者から「ゲゲッ」というリアクションがあったらしい。いったい、なぜ「ゲゲッ」なのか? 一般読者の方にはおそらくわからないと思うが、これには深い理由がある。じつをいうと、翻訳ミステ…

本屋めぐりはママチャリで(執筆者・青木純子)

第4回 リーディングの愉悦 翻訳の一連の工程のなかでいちばん好きな作業といえば―― 断然リーディング(下読み)! あるときは「エージェントからおススメ本が届いてますけど、読んでみます?」、またあるときは「きっと面白いはず!」とか「なにやら面白そ…

新潮文庫6月の新刊

フェニキアの至宝を奪え(上・下)/ The Navigator クライブ・カッスラー&ポール・ケンプレコス(Clive Cussler & Paul Kemprecos)/土屋晃・訳 定価:本体上下各=590円(税別) ISBN:上巻=978-4-10-217049-6 下巻=978-4-10-217050-2フェニキアの至宝…

第6回福岡読書会開催!

◆第6回福岡翻訳ミステリー読書会を開催します◆ (後援:翻訳ミステリー大賞シンジケート) せっかくの梅雨ですから、家の中でゆっくり本でも読みましょうか。うっとうしい気分を吹き飛ばしてくれる、からっとした楽しい作品がいいですよね。今回はいよいよ…

第4回名古屋読書会開催!

【満席のため締め切りました。キャンセル待ちをご希望の方は cozymystery@nifty.com までお問い合わせください】 第4回名古屋読書会〈納涼ディーヴァー祭り〉のご案内 地方読書会がついに北の大地で産声をあげたと聞き、感動で胸がおっぱいです。間違い。い…

第6回・紫煙と酒のハードボイルド部屋レポート(執筆者・影山ちひろ)

4月に開催された第3回翻訳ミステリー大賞記念コンベンション! そこで本サイトにて不定期連載中の「マット・スカダー再読〜失われたおじさんのかっこよさを求めて〜」の特別版として、ローレンス・ブロック『八百万の死にざま』の読書会企画が行われました…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第八十回(執筆者・霜月蒼)

デビュー以来コンスタントに2年に1作以上のペースでノンシリーズ作品を刊行してきたクリスティーだが、前回の『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』と、今回の『殺人は容易だ』(クリスティー文庫)のあいだには4年のブランクが空いている。創作意欲…

初心者のためのヘレン・マクロイ入門(執筆者・深緑野分)

町の静かな片隅で暮らすおばさん。庭の緑をくぐってベルを鳴らすと、彼女は少し眉間に皺を寄せながらも戸を開いてくれる。部屋にはぎっちりと本が詰まった本棚が並び、鳥籠では小鳥がふわふわの羽に顔を埋めて眠っている。おばさんはコーヒーを飲みながら、…

本屋めぐりはママチャリで(執筆者・青木純子)

第3回 師匠のDNA 『忘れられた花園』はおかげさまで八刷を達成、想定読者数三千人、初版止まりが当たり前の地味な文芸翻訳者にとって、こんなにうれしいことはありません。 フトコロがぬくもるだけでなく、誤字・脱字・誤訳(!)をちょこっと直せるのも…

原書房《コージーブックス》6月の新刊

クッキーと名推理(1) フラワークッキーと春の秘密/ Cookie Dough or Die (2011) ヴァージニア・ローウェル (Virginia Lowell)/上條ひろみ訳 定価: 本体838円+税/発売日: 2012年6月10日 ISBN:9784562060047 フラワークッキーと春の秘密―クッキーと名推理…

東京創元社 6月の新刊

『ミステリーズ!』vol.53 APRIL 2012 東京創元社(雑誌)/定価1260円(税込)/6月9日/ISBN:978-4-488-03053-7 【特集】 話題のアイスランド・ミステリ『湿地』刊行でさらに注目度アップ! 北欧ミステリの粋 [エッセイ] アーナルデュル・インドリダソ…

最新海外ミステリーニュース20120615(執筆者・木村二郎)

マカヴィティ賞候補作発表 Mystery Readers International/Mystery Readers Journal announces the 2012 Macavity Award Nominees. This award is named for the "mystery cat" of T.S. Eliot (Old Possum's Book of Practical Cats). Books/Stories were pu…

第1回札幌読書会開催!

各地で盛り上がっている翻訳ミステリー読書会。東京から始まって、大阪、福岡、横浜、名古屋、福島、千葉・・・・そろそろ貴方も思ったはずです。 「なして北海道でやんないんだべ」 そんな心の声、聞こえましたよ。ハイ、お待たせいたしました。福島から一…

この思い、あの人に届け! 第17回「Hippie Happy Groove!! 」『変死体』の巻(執筆者・挟名紅治)

だは〜、とうとう追いつきましたよ。今のところ最新の邦訳『変死体』までたどり着きましたよ。P・コーンウェル編が始まったのが去年の8月のこと。おお、10か月もケイ・スカーペッタとお付き合いしたことになるのか。が、しかし、あのひとからの、あのひと…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第七十九回(執筆者・霜月蒼)

最新海外ミステリーニュース20120612(執筆者・木村二郎)

アンソニー賞候補作発表 Bouchercon 2012 has announced the nominees for the 2012 Anthony Awards as follows: BEST NOVEL The End of Everything - Megan Abbott [Reagan Arthur/Little, Brown] Hurt Machine - Reed Farrel Coleman [Tyrus] The Drop - M…

第三十回はアラン・グリンの巻(執筆者・高橋知子)

今回取りあげるのは、2004年にデビュー作『ブレイン・ドラッグ』(原題:The Dark Fields)が日本で紹介されたアラン・グリンの四作め Bloodland(2012, Picador)です。 『ブレイン・ドラッグ』は、脳を活性化させるデザイナー・ドラッグに手を出したフリー…

本屋めぐりはママチャリで(執筆者・青木純子)

第2回 映像の力 皆様、池袋に自転車で行くときには注意が必要です。 豊島区の違法駐輪の罰金五千円。 これ結構イタイ。 しかも撤去されたブツの引き取り場所が交通不便地帯にある(わざとか?)。 池袋駅周辺に駐輪場は少ないし混んでるしで路上駐輪をやりが…

第2回千葉読書会のご案内

【満席のため締め切りました。キャンセル待ちをご希望の方はchiba.honmys@gmail.com までお問い合わせください】 お待たせいたしました。他地方読書会が回を重ね、楽しそうなレポートがアップされてゆくなか沈黙しつづけた千葉読書会ですが、ようやく第2回…

文藝春秋・6月の新刊

『追撃の森』/The Bodies Left Behind ジェフリー・ディーヴァー/土屋晃訳 ISBN 9784167812065 6月8日発売 文春文庫 定価1050円追撃の森 (文春文庫)作者: ジェフリーディーヴァー,Jeffery Deaver,土屋晃出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/06/08メデ…

第2回大阪クリスティー読書会のお知らせ

関西翻訳ミステリー読書会主催(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援)第2回 アガサ・クリスティー読書会〜ティールームでミステリを〜 満席のため締め切りました。キャンセル待ちをご希望の方はkanmys_dk2011@yahoo.co.jp宛にご連絡ください。 開催日 7月…

SFは好きですか?――注目のディストピア小説と冒険スチームパンク(執筆者・杉本詠美)

「SFは好きですか?」 そうきかれると、答えに躊躇する。べつに嫌いではないと思うが、「好きです」と堂々と言う自信はない。「SFが好き」と言うにはその手のものをかなり読みこんで、一家言もっているくらいでないといけないんじゃないか――というような…

書評七福神の五月度ベスト発表!

書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 5月は再び刊行点数控えめの月でした。こうやって交互に点数の多い月と少ない月があるようになるのかしらん。そして七福神の結果もなかなかおもしろいことに。まずはご覧ください…

最新海外ミステリーニュース20120606(執筆者・木村二郎)

2012 Shamus Awards Nominees (シェイマス賞候補作発表) The Private Eye Writers of America (PWA) has announce the nominees for the 31st annual Shamus Awards, given annually to recognize outstanding achievement in private eye fiction. The aw…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第七十八回(執筆者・霜月蒼)