2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Carpe diem(執筆者・北川和代)

語学の勉強には(もちろん翻訳の仕事にも)辞書は必須。昨今は、電子辞書やらオンライン辞書やら、持ち運びにも便利で効率よく調べることができ、とても重宝している。で、ラテン語となると……私の通う日伊協会のクラスでは、イタリアの高校教科書を使ってい…

ソフトバンク・クリエイティブ9月の新刊

脅迫(上) (ソフトバンク文庫)作者: ノア・ボイド,Noah Boyd,寶村信二出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2013/09/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る脅迫(下) (ソフトバンク文庫)作者: ノア・ボイド,Noah Boyd,寶村信二出版社/メーカ…

第11回大阪読書会レポート

9月6日 関西ミステリー読書会主催 第11回 ギリアン・フリン著『冥闇』読書会レポート ――3時10分にいったいなにが、あるいはデイ家の没落の物語 大阪読書会も11回。軽いものが続いたので、この辺でヘビーで嫌な後味の残る話を採りあげようと、ギリアン・フ…

第6回千葉読書会のご案内

【11月15日追記】11月13日、受付を終了いたしました。 【10月28日追記】延期につきまして、ご理解とご協力をありがとうございました。 新しい日程は、11/17(日)に決まりました(日にち以外は変更ありません)。 日程の変更に伴い、お席に空きができており…

第4回東東京読書会レポート(執筆者・島村浩子)

9月7日(土)に清澄白河で開催されました第4回東東京読書会のレポートをお届けします。 9月――というと、当読書会には記念すべき第1回が、台風の影響で当日急遽延期せざるをえなくなった苦い思い出が……。今回も直前に台風がやってきたのでヒヤリとしましたが…

ミステロイドがミステリになるとき〜ロブ=グリエ『消しゴム』(執筆者:ストラングル・成田)

消しゴム (光文社古典新訳文庫)作者: アランロブ=グリエ,Alain Robbe‐Grillet,中条省平出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/08/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る 帯に曰く、「世界を震撼させた〈ヌーヴォー・ロマン〉の嚆矢、ついに新訳…

TVを消して本を読め!第四十五回(執筆者・堺三保/挿絵・水玉螢之丞)

第45回 今年も秋新番の季節がやってきました。さて、話題の新作は? さて、今年もアメリカでは秋新番放送開始のシーズンがやってまいりました。ということで、今回はその中からミステリ系のドラマをまとめてご紹介したいと思います。 まずは一番人気っぽいの…

文藝春秋9月の新刊(執筆者:文藝春秋・N)

11/22/63(イチイチ・ニイニイ・ロクサン)上下 スティーヴン・キング/白石朗訳 ISBN:9784163824802 ISBN:9784163824901 文藝春秋・単行本 上下各2100円+税11/22/63 上作者: スティーヴンキング,Stephen King,白石朗出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013…

第四十五回はトッド・ロビンスンの巻(執筆者・高橋知子)

名コンビ、迷コンビ、珍コンビ。翻訳ミステリーには魅力のあるコンビが登場する作品が多々ありますが、今回ご紹介するのは“名”とも“迷”とも“珍”とも言えるコンビが突っ走ってくれるトッド・ロビンスンの The Hard Bounce です。 The Hard Bounce作者: Todd R…

第1回神戸読書会開催!

おかげさまで満席となりました。キャンセル待ちをご希望のかたは専用アドレスまでご連絡ください。 第1回 神戸翻訳ミステリー読書会主催(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) スティーヴ・ハミルトン 『解錠師』 読書会 神戸のみなさま、お待たせいたし…

最新海外ミステリーニュース20130922(執筆者・木村二郎)

2013 Barry Award Winners Announced (バリー賞受賞作発表) The Editorial staff of Deadly Pleasures announced the winners for the 2013 Barry Awards as follows: Best Novel: The Black House, by Peter May (Silver Oak) Best First Novel: A Killin…

【東京創元社presents〈第117支店被害者の会――『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』朗読会&ミニ・トークイベント〉開催!】

こんにちは。東京創元社Sと申します。2013年9月11日、アンドリュー・カウフマン『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』を刊行いたしました。この本は翻訳者の田内志文さんが企画を持ち込まれたイラスト入りの大人の寓話で、あらすじと試訳を読んだ瞬間…

第6回福島読書会レポート(執筆者・翻訳ミステリー福島読書会会員番号1番 MY子)

H25.8.25 第6回福島読書会レポート ―「解錠師」はいかにして解錠されたか? ここは、東北本線二本松駅のすぐ目の前にある二本松市民交流センター。 この町では羊羹は丸く、病院坂では金田一耕助が目撃されるという。 そんなミステリータウン二本松に、今回…

最新海外ミステリーニュース20130920(執筆者・木村二郎)

2013 Macavity Award Winners Announced (マカヴィティ賞受賞作発表) The Mystery Readers International/Mystery Readers Journal announced the winners for the 2013 Macavity Awards on Sepember 19 in Albany, New York at Bouchercon as follows: Be…

第1回金沢読書会レポート(執筆者・北田 絵里子)

金沢には在住1年ちょっとの新参者のうえ、何かの会を主催した経験も人生で皆無だったわたくし。 手はじめに発足5年の伝統を誇る〈金沢ミステリ倶楽部〉に入会したり、帰省の折にシンジケートの大阪読書会に参加してノウハウを盗み見たりといった心の準備を…

第7回 北欧その4 アイスランド・フィンランド編(執筆者・松川良宏)

■非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 北欧編バックナンバー■ 非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 北欧その1 スウェーデン編 非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 北欧その2 デンマーク編 非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 北欧その3 ノルウェー編 ◆アイ…

第5回 煙と「運命の女」は目にしみる?(執筆者・佐竹裕)

[DVD]" title="ローラ殺人事件 [DVD]">ローラ殺人事件 [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2013/03/02メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る ジーン・ティアニー、ダナ・アンド…

本の世界の扉の鍵を――読書リストに寄せて(執筆者・古屋美登里)

その昔、新潮社から出版された『ヘンリー・ミラー全集』の十一巻に『わが読書』(田中西二郎訳)が入っています。若いころに夢中で読んだはずなのですが、情けないことにまったく内容を覚えていません。ところが巻末の附録は、いまでもはっきりと思い出すこ…

最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー#9のお知らせ(執筆者・酒井貞道)

酒井貞道は激怒した。必ず、若林踏による卑屈柔弱なイベント紹介文を除かなければならぬと決意した。酒井にはイベントがわからぬ。酒井は、書評家である。本を読み、友と遊んで暮して来た。けれども誰に対して何を知らせたいのかよくわからぬ告知文に対して…

【再掲】「読書探偵作文コンクール」今年も開催!

2010年の「真夏の読書探偵」作文コンクール、2011年の「秋の読書探偵」作文コンクール、2012年の「真夏の読書探偵」作文コンクールと回を重ねてきたこのコンクール…… 今年も行います!【9月14日追記――締め切りは今月末。いまから読んでも間に合います!】 …

初心者のためのエラリー・クイーン入門 【後篇】 (執筆者・飯城勇三)

【前編はこちら】 この記事は、エラリー・クイーン著『Yの悲劇』を読了した方を対象に書かれています。読了した方は、伏せ字の部分をカーソルで反転させてお読みください。未読のかたは、なるべく読了後にお読みください。 4 誰が犯人なの? ○○でしょ! さ…

書評七福神の八月度ベスト発表!

書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 おはようございます。先日、生まれて初めてラジオの生放送というものに出演しました。あの、なんていうんですかね、網みたいなマイク。あれに向けてしゃべるのも初めて体験しまし…

13.9.13(金) 杉江松恋のガイブン酒場#10(執筆者:杉江松恋)

ついに書き下ろし作業が終わりました。来月末に出ますよ、『読み出したら止まらない! 海外ミステリー マストリード100 』(日経文芸文庫)。現在手に入る作品の中から読むべき本100冊を選んだブックガイドです。ただいま絶賛再校作業中ですが、ゴールは間近(…

『極私的ミステリー年代記』について(執筆者・北上次郎)

極私的ミステリー年代記(クロニクル)〈上〉1993‐2002作者: 北上次郎出版社/メーカー: 論創社発売日: 2013/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る極私的ミステリー年代記(クロニクル)〈下〉2003‐2012作者: 北上次郎出版社/メーカー: 論創社発…

Carpe diem(執筆者・北川和代)

前回、ラテン語を10年ほど習っていると自慢げに書いてしまったが、ちょっと後悔している。そんなに長く勉強していたら、ダンテの『神曲』だって原書で読める(これまで学び舎でご一緒したおじさまの学習者は、ラテン語を学ぶ目的の一番に挙げられることが…

第7回福島読書会のお知らせ

【9月26日追記】おかげさまで満席となりました。キャンセル待ちをご希望のかたは専用アドレスまでご連絡ください。 最良の翻訳ミステリーガイドブックのひとつ、『深夜の散歩』に掲載されている、丸谷才一氏の文章、「『Yの悲劇』を読んでいない位なら『X…

第8回 せんだい読書会開催!(シンジケート後援第2回)

第8回 せんだい探偵小説お茶会主催(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) シリル・ヘアー『自殺じゃない!』読書会 翻訳ミステリー大賞シンジケート後援後第2回はシリル・ヘアー『自殺じゃない!』を課題図書に選定しました。自殺じゃない! 世界探偵小…

荻窪ベルベットサン『HHhH』読書会レポート(執筆者・若林踏)

8月24日に荻窪ベルベットサンで開かれた『HHhH』読書会、お陰様で盛況のうちに終えることができました。 今回は主催である私、若林踏と、ゲストとしてお招きしたライターの倉本さおりさんを中心に進行。基本的にミステリプロパーの本読みである若林と、森鴎…

初心者のためのドン・ウィンズロウ講座(執筆者・東江一紀)【再掲載】

最新作『キング・オブ・クール』が発売されたドン・ウィンズロウ。今日はそのウィンズロウをこれから読もうと思う皆さんのために、訳者の東江一紀さんが以前に書いてくださった記事を再掲載します。キング・オブ・クール (角川文庫)作者: ドン・ウィンズロウ…

時間旅行のツアーはいかが――『ゴッサムの神々』(執筆者・最上直美)

(ニューヨーク最初の警官) (創元推理文庫)" title="ゴッサムの神々 (ニューヨーク最初の警官) (創元推理文庫)">ゴッサムの神々 (ニューヨーク最初の警官) (創元推理文庫)作者: リンジー・フェイ,野口百合子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2013/08/10メ…