2011-01-01から1年間の記事一覧

【再掲】第4回福岡読書会のご案内(執筆者・駒月雅子)

◆福岡翻訳ミステリー読書会を開催します◆ (後援:翻訳ミステリー大賞シンジケート) いやー、名古屋のピザマン読書会、楽しそうでしたね。味噌おでんや小倉トーストもおいしそう。 (詳しくはこちら) ご当地グルメ読書会で全国の翻訳ミステリー・ファンが…

藤原編集室通信(出張版) 第4回

うしろを見るな 翻訳ミステリに解説はつきものですが、いわゆる「ネタバレ解説」について文句を言う人がいます。犯人やトリックはもちろん、作品の内容について解説で明かすなんて怪しからん、というのですが、当編集室の考えでは「怒る貴様がおかしいぞ」で…

この思い、あの人に届け! 第8回「Sun dance」『業火』の巻(執筆者・狭名紅治)

私はこの連載を始めるにあたり、重要なことを忘れていたようだ。 それはね、スー・グラフトンと違ってパトリシア・コーンウェルは少なくとも年1冊は新刊が出るってこと! 気付いたら、ほら、今月最新作の『変死体』が発売してしいました。はっはっは、これ…

巻の3・SFミステリーの傑作『星を継ぐもの』

星を継ぐもの 1 (ビッグコミックススペシャル)作者: 星野之宣,J・P・ホーガン出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/06/30メディア: コミック購入: 6人 クリック: 298回この商品を含むブログ (58件) を見る星を継ぐもの 2 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)…

TVを消して本を読め!第二十六回(執筆者・堺三保/挿絵・水玉螢之丞)

第26回 イギリスのドラマならではの暗くて危ない展開が魅力の『刑事ジョン・ルーサー』 今年もついに12月になってしまいました。1年間なんてあっというまですな〜。来年こそはもうちょっといろいろがんばろ(ダイエットとかね)。 さて、今回ご紹介するのは…

ドイツミステリへの招待状(執筆者・酒寄進一)

ドイツミステリへの招待状 その4 『ミステリが読みたい!2012年版』の「早川書房2012年の話題作」のコーナーでフィツェックの翻訳出版がアナウンスされていました。邦題は不明ですが、『眼球コレクター』といった意味のDer Augensammlerがタイトル。「満を持…

第5回大阪読書会開催!

第5回 関西翻訳ミステリー読書会主催(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) ジェフリー・ディーヴァー『ボーン・コレクター』読書会 ボーン・コレクター 上 (文春文庫)作者: ジェフリーディーヴァー,Jeffery Deaver,池田真紀子出版社/メーカー: 文藝春秋…

ヴィレッジブックス12月の新刊

殺しはオペラを聞きながら イヴ&ローク26 J・D・ロブ / 中谷ハルナ訳 定価:924円(本体価格 880円+税)/発行:2011/12/20 ISBN: 978-4-86332-356-8殺しはオペラを聞きながら イヴ&ローク26作者: J ・D ・ロブ,中谷ハルナ出版社/メーカー: ヴィレッジブ…

第三回翻訳ミステリー大賞・予選委員会経過報告

2011年12月20日、都内において第3回翻訳ミステリー大賞の最終候補作を決定する予選委員会が開催されました。予選委員会には、上條ひろみ、白石朗、鈴木恵、田口俊樹、森嶋マリ(50音順)の全予選委員が出席、また立会人として翻訳ミステリー大賞事務局の川…

第二十四回はピーター・テンプルの巻(執筆者・高橋知子)

ここ数年、ミステリー界では北欧が元気ですが、じゃあ南半球はどうなんだろうと視線をぐんと南に飛ばすことがたまにあります。で、最近注目しているのが南アフリカのロジャー・スミス(『血のケープタウン』『はいつくばって慈悲を乞え』/いずれも早川書房…

第三回翻訳ミステリー大賞最終候補作決定

2011年12月20日に都内にて予選委員会が開かれ、最終候補作が決定しました。 候補作は以下の5作です(作品名50音順) 『アンダー・ザ・ドーム』スティーヴン・キング/白石朗訳(文藝春秋) 『二流小説家』デイヴィッド・ゴードン/青木千鶴訳(早川書房) 『…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第六十七回(執筆者・霜月蒼)

演劇ミステリ・ベスト5(執筆者・三橋曉)

芝居がかった死 〜 演劇ミステリのススメ 出演者は女性のみ、そんなシェイクスピア劇と遭遇した。その名も「悩殺ハムレット」。ここのところ小劇場の世界ではよく話題にのぼる若手実力派の〈柿喰う客〉という劇団が今秋上演した作品で、女優だけでシェイクスピ…

ドイツミステリへの招待状(執筆者・酒寄進一)

ドイツミステリへの招待状 その3 今年はおかげさまで、フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』がいろいろなところで評価され、ありがたいことだと思っています。第2短篇集『罪悪』は来年2月の出版を目指して作業を進めています。 『犯罪』と『罪悪』…

講談社文庫12月の新刊

変死体(上・下)/ Port Mortuary (2010) パトリシア・コーンウェル Patricia Cornwell /池田真紀子訳 定価(税込):各900円/発行年月日:2011/12/15 ISBN:978-4-06-277141-2(上)/ISBN:978-4-06-277142-9(下)変死体(上) (講談社文庫)作者: パトリ…

東京創元社 12月の新刊

『夏の夜のわるい夢』/Killed in Cornwall ジェイニー・ボライソー(Janie Bolitho)/安野玲・訳 創元推理文庫/定価945円(税込)/12月11日/ISBN:978-4-488-19809-1 だれもかれもローズには打ちあけ話をしたり、問題を解決してくれと頼むらしい。若い…

武田ランダムハウスジャパン・12月の新刊

〈卵料理のカフェ3〉ほかほかパンプキンとあぶない読書会/ Bedeviled Eggs (2010) ローラ・チャイルズ Laura Childs/東野さやか訳 定価:903円(税込)/2011/12/09発売 ISBN:978-4-270-10401-9ほかほかパンプキンとあぶない読書会 卵料理のカフェ3 (RHブ…

翻訳ミステリー長屋かわら版・第24号

田口俊樹 首と腰の牽引に時々かよってる整形外科医院でのこと。 医院のまえにタクシーが停まっていました。その脇に自転車置き場があり、そこに自転車を入れようとした際、私の自転車のスタンドがタクシーの側面をこすったというか、まあ、かすったというか…

「Lookin' for the Promise Land」

前回、「スカーペッタシリーズの映像作品はないのー?」と書きましたが、あれから調べてみたところ、2009年4月に「アンジェリーナ・ジョリー主演で映画化決定!」って記事がでてたんですね。→ こちら この記事の後、昨年の秋に脚本の担当が決まったことが報…

巻の2・シャーロック・ホームズを愛した人々『シャーロッキアン!』

シャーロッキアン!(1) (アクションコミックス)作者: 池田邦彦出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2011/02/28メディア: コミック クリック: 24回この商品を含むブログ (29件) を見る 前回がルパンを漫画化した『アバンチュリエ』だったので、今回はアーサー・C…

初心者のためのウィリアム・アイリッシュ入門(執筆者・門野集)

出会いから翻訳者としての関わりまですべて省くが、私にとってウィリアム・アイリッシュという作家はまるで遠い親戚のような存在、意識せずとも心の隅にいつも引っかかっているのだが、おおかたにとっては過去の作家、このコーナーで取り上げられるのがいか…

ドイツミステリへの招待状(執筆者・酒寄進一)

ドイツミステリへの招待状 その2 先回少し触れたドイツ警察小説の著者をまず紹介しておきましょう。女性作家のほうはネレ・ノイハウス(1967年生)、男性作家のほうはフォルカー・クッチャー(1962年生)。共に中堅というか、これからドイツミステリを背負…

全国へひろげよう! 読書会の輪

翻訳ミステリー大賞シンジケートでは、発足当初から東京で読書会を開催してきましたが、全国各地へ愛好者の輪をひろげるべく、今年のはじめの福岡・大阪を皮切りに、各地方での読書会の開催を支援してきました。現在、当シンジケートが後援する形で、各地方…

光文社文庫12月の新刊

ミッション・ソング/ The MIssion Song (2006) ジョン・ル・カレ John le Carre /加賀山卓朗・訳 定価:900円(税込み)/2011年12月8日発売 ISBN 978-4-334-76190-5ミッション・ソング (光文社文庫)作者: ジョンル・カレ,John Le Carr´e,加賀山卓朗出版社…

2011年12月度カンパご報告

以下の方よりカンパをちょうだいしました。 心からお礼申し上げます。 林さかな様 資金カンパにつきましては、こちらをご覧ください。 翻訳ミステリー大賞シンジケート事務局

 扶桑社発のひとりごと 20111209(執筆者・扶桑社T)

第21回 前回は、編集者のチェックについて(言い訳まじりに)説明しました。校正作業というものは、じつはジャンルは問わずおなじような事情ではないかと思います。 そこで今回は、翻訳ならではの問題についてお話しします。 翻訳編集でよくぶつかるのが、原…

書評七福神の十一月度ベスト発表!

書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 今週末には「このミステリーがすごい!」が刊行されます。あの本が出ると、なんとなく「ミステリーの出版年度が切り替わったな」という気分になりますね。しかしそんなことは一切…

扶桑社12月の新刊

デッド・ゼロ 一撃必殺(上下)/ Dead Zero (2010) スティーヴン・ハンター Stephen Hunter /公手成幸訳 定価890円(上下各・税込)/発売日2011/12/02 ISBN: 978-4-594-06513-3 (上)/ISBN: 978-4-594-06514-0 (下)デッド・ゼロ 一撃必殺 (上) (扶桑社ミ…

小学館文庫12月の新刊

暁に走れ / Dead Spy Running ジョン・ストック Jon Stock /村井智之訳 定価:800円(税込)/発売日: 2011/12/06 ISBNコード: 9784094085105暁に走れ―死への42.195キロ (小学館文庫)作者: ジョンストック,Jon Stock,村井智之出版社/メーカー: 小学館発売日…

Film2『ロンドン・ブルバード-LAST BODYGUARD-』(執筆者・三橋曉)

ミステリ試写室 film 2 ロンドン・ブルバード-LAST BODYGUARD- 試写をご一緒した原作の担当編集者氏いわく、「エリザベス・テイラーしかないだろう」。一方翻訳者のS氏は、「僕的には、ジーナ・ローランズかなぁ」。原作をお読みになった読者ならすでにお判…