2011-01-01から1年間の記事一覧

【ミステリ酒場スペシャル】23年目の発売日に考える『このミステリーがすごい!』のドコがすごいのか?開催

当翻訳ミステリー大賞シンジケート管理人・杉江松恋が司会を務めるトークイベントで、「このミステリーがすごい!」23年の歴史を検証する試みが行われます。第2部では翻訳出版に関与する編集者に登壇願い、翻訳エンターテインメントの活況を作り出すためにど…

初心者のためのディクスン・カー入門(執筆者・霞流一)

初心者のための「カー問答」 「ディクスン・カー(カーター・ディクスン)作品のガイドといえば、江戸川乱歩『カー問答』、松田道弘『新カー問答』が有名ですよね」 「ふむふむ、つまり、その偉大な先達者たちに倣ってみようというわけだな」 「さすが、叔父…

2011年11月度カンパご報告

以下の方よりカンパをちょうだいしました。 心からお礼申し上げます。 しねまる様 資金カンパにつきましては、こちらをご覧ください。 翻訳ミステリー大賞シンジケート事務局

ドイツミステリへの招待状(執筆者・酒寄進一)

ドイツミステリへの招待状 その1 お初でございます。ドイツ文学の翻訳をしている酒寄です。以後お見知りおきを。 じつをいうと、ぼくの専門は児童文学のファンタジーや歴史小説で、これまでほとんどミステリを翻訳してきたわけではありません。これから4回…

新潮文庫12月の新刊

デッド・オア・アライヴ(1・2)/ Dead or Alive トム・クランシー/グラント・ブラックウッド(Tom Clancy with Grant Blackwood)/田村源二・訳 定価:本体各630円(税別)/ ISBN:(1)=978-4-10-247243-9 (2)=978-4-10-247244-6デッド・オア・…

講談社文庫11月の新刊

希望の記憶/ Copper River (2006) ウィリアム・K.クルーガー William K. Krueger/野口百合子訳 定価(税込):950円/発行年月日:2011/11/15 ISBN:978-4-06-277109-2希望の記憶 (講談社文庫)作者: ウィリアム.K・クルーガー,野口百合子出版社/メーカー…

第4回福岡読書会のご案内(執筆者・駒月雅子)

◆福岡翻訳ミステリー読書会を開催します◆ (後援:翻訳ミステリー大賞シンジケート) いやー、名古屋のピザマン読書会、楽しそうでしたね。味噌おでんや小倉トーストもおいしそう。 (詳しくはこちら) ご当地グルメ読書会で全国の翻訳ミステリー・ファンが…

翻訳ミステリー長屋かわら版・第23号

田口俊樹 ファイトいっぱ〜つ、ホーホケキョ! 夕刻、部活帰りと思しい女子中学生の一団が拙宅のまえの通りを自転車で走り去っていったときのことです。ひとりが「ファイトいっぱ〜つ!」と唱え、そのあと数人が「ホーホケキョ!」と唱和し、みんなで屈託の…

この思い、あの人に届け! 第7回「手のひらの私」『死因』の巻(執筆者・狭名紅治)

堺三保さんのコーナー「TVを消して本を読め!」で科学捜査サスペンスドラマ「CSI」が取り上げられ、小説における「科学捜査もの」として「ケイ・スカーペッタ」シリーズが紹介されていましたね(→ こちら)。1話完結型の「科学捜査ドラマ」流行とアメリカ社…

ソフトバンククリエイティブ11月の新刊

絶境の秘密寺院に急行せよ!(上下)/ The Jungle (2011) クライブ・カッスラー、ジャック・ダブラル/伏見威蕃訳 ISBN: 978-4-7973-6626-6(上)/978-4-7973-6627-3(下) 定価各630円(税込)/刊行日:2011年11月25日絶境の秘密寺院に急行せよ! (上) (ソ…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第六十六回(執筆者・霜月蒼)

第二十三回はノア・ボイドの巻(執筆者・寳村信二)

今回紹介するシリーズの著者であるノア・ボイドは現役のFBI捜査官とのことで、はみ出し者の元捜査官、スティーヴ・ヴェイルを主人公とする作品を二冊上梓しています。 デビュー作 The Bricklayer (2010)では、殺人を繰り返しながらFBIを恐喝する〈ルバーコ・…

超特急レポート! 第一回名古屋読書会レポ(後編)(執筆者・大矢博子)

前編はこちら ピザマンの事件簿 デリバリーは命がけ (ヴィレッジブックス)作者: L ・T ・フォークス,鈴木恵出版社/メーカー: ヴィレッジブックス発売日: 2009/05/20メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (30件) を見る(承前) 二次…

さよならを言うたびに(執筆者・大久保寛)

第4回 ここ2、3年、イクメンという言葉をよく聞く。 最初聞いたときは、イクメンてなんだ、イってしまう男? ソウロウ男のことか、などとよからぬ連想をしてしまったものである。 加齢臭をカレーのにおいと思い込んでしまうのといっしょだ。 正解はいうま…

超特急レポート! 第一回名古屋読書会レポ(前編)(執筆者・大矢博子)

名古屋。それは喫茶店でコーヒーを注文すると頼んでもないのにお菓子がついてくる街。カツもうどんもおでんも味噌で食べる街。スパゲティに薄焼き卵を敷く街。トーストに餡を塗る街。常識の右斜め上を行く食文化の名古屋で、26日(土)夕刻、「ピザを食べな…

最新海外ミステリーニュース20111127(執筆者・木村二郎)

Mystery Writers of America (MWA) has announced the 2012 recipients of its Grand Master, Raven and Ellery Queen Awards as follows: Grand Master: Martha Grimes (of Richard Jury series fame) Raven Awards: M Is for Mystery (a mystery bookstore…

【再掲】第三回翻訳ミステリー大賞一次投票のご案内

■翻訳ミステリー大賞とは何ですか? 2009年10月1日に設立された翻訳ミステリーの年間ベスト1を選ぶ賞です。海外作品の原著者と日本の読者の架け橋となる翻訳家が選ぶ翻訳ミステリーという点を一番の特徴にしたいと考えております。 賞の正式名称:「翻訳ミ…

サイトと各種イベントの運営のための資金カンパをお願いします

翻訳ミステリー大賞シンジケートは、スポンサーに依存せず、ボランティアによる運営をおこなっております。翻訳ミステリー大賞や読書探偵作文コンクールなどの各種イベントの運営費や、サイトの継続にともなう諸費用は、すべて有志のカンパと本サイトのアフ…

藤原編集室通信(出張版) 第3回

シャーロック・ホームズの影の下に ドイル傑作集5『ラッフルズ・ホーの奇蹟』(創元推理文庫)がいよいよ来月刊行となります。ミステリ、怪奇、東洋、冒険と、ゆるやかなテーマ別編集で刊行してきたこのシリーズも、今回の科学ロマンス篇で完結。第1巻が2004…

第4回『冬を怖れた女』と『一ドル銀貨の遺言』の巻(後篇)(田口俊樹+H書房N&Y)

■シリーズ第2作と第3作『冬を怖れる女』『一ドル銀貨の遺言』の巻・後篇です。前篇はこちら。 冬を怖れた女 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)作者: ローレンスブロック,田口俊樹出版社/メーカー: 二見書房発売日: 1987/11/01メディア: 文庫この商品…

第3回『冬を怖れた女』と『一ドル銀貨の遺言』の巻(前篇)(田口俊樹+H書房N&Y)

冬を怖れた女 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)作者: ローレンスブロック,田口俊樹出版社/メーカー: 二見書房発売日: 1987/11/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る1ドル銀貨の遺言 (二見文庫―ザ・ミステリコレクション)作者: ローレン…

【再掲】大阪クリスティー読書会・追加開催のお知らせ

先日募集したアガサ・クリスティー読書会は、参加者が少なかったらどうしようという不安をよそに、おかげさまで想像以上に早く定員に達しました。 好評につき、感謝の意味もこめまして『牧師館の殺人』読書会を追加開催することになりました。師走の忙しさを…

2010年度「真夏の読書探偵」コンクール受賞作がラジオ番組で紹介されます

今年の「秋の読書探偵」作文コンクールにご協力くださってありがとうございます。まったくの偶然ではありますが、折よく、昨年の第1回「真夏の読書探偵」コンクール受賞作が、このたびラジオの番組で紹介されることになりました。 日時: 12月1日(木) 午…

TVを消して本を読め!第二十五回(執筆者・堺三保/挿絵・水玉螢之丞)

第25回 またも主役が交代した『CSI』の人気は? てか、3シリーズ計6人の主人公のうち、誰が一番好き? ども、kindleにたまってる原書を読むのに手一杯で、全然和書が読めないでいる堺です。というか、新しいkindleがあまりに軽くて小さいので、ついつい…

初心者のためのメグ・ガーディナー入門(執筆者・福田和代)

こたつミカンに、エヴァン・ディレイニー・シリーズ! どうもどうも、皆さんご無沙汰しております。前回こちらにお邪魔した時には、冒険小説のことなんざべらべらと語りまして、今回いきなりメグ・ガーディナーを語っちゃう、というのもなんだか節操があるよ…

さよならを言うたびに(執筆者・大久保寛)

第3回 チャンドラーの『長いお別れ』ほど何回も読んだ小説はない。 翻訳でも原文でも読んでいて、本はもうボロボロである。この本が好きだから翻訳家になったと自信をもって言い切れる。 もちろん、それは清水俊二さんのカッコいい翻訳に負うところが大きい…

「秋の読書探偵」最優秀賞・優秀賞(中高生の部)全文掲載

昨日に引きつづき、「秋の読書探偵」作文コンクールで受賞なさったかたの作品の全文を掲載します。最終審査の選考の模様はこちらに掲載されています。 中高生の部は、最優秀賞と優秀賞の受賞者がそれぞれ1名いらっしゃいました。 最優秀賞 黒田國裕さん(中…

 大阪クリスティー読書会・追加開催のお知らせ

先日募集したアガサ・クリスティー読書会は、参加者が少なかったらどうしようという不安をよそに、おかげさまで想像以上に早く定員に達しました。 好評につき、感謝の意味もこめまして『牧師館の殺人』読書会を追加開催することになりました。師走の忙しさを…

 「秋の読書探偵」最優秀作品賞(小学生の部)全文掲載

きのう「秋の読書探偵」作文コンクールの最終審査結果を発表しましたが、きょうとあすに分けて、最優秀賞を受賞なさったかたの作品全文を掲載します。きょうはまず小学生の部。 小学生の部は最優秀賞受賞者が2名いらっしゃいます。 小平采果さん(小3・神…

トークショーと「ミステリー読書地図を書く会」のお知らせ

来る11月23日の勤労感謝の日、慶應義塾大学三田キャンパスにおいて、当シンジケートの編集人である杉江松恋、書評家川出正樹・文藝春秋編集者・永嶋俊一郎が出演するトークショーが開催されます。ゼロ年代以降に日本で刊行された翻訳ミステリーの優れた作品…