2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

書評七福神の2月度ベスト発表!(完全版)

書評七福神とは!? 3月20日の大会に向けてますます意気軒昂の執筆陣が、今月も「書評七福神」のコーナーをお届けします。七福神の一人、村上貴史さんが海外出張中のため、まずは他の六人のお薦めをお届けします。→村上さんの原稿をアップしました! (ル…

第1回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションのお知らせ その4(執筆者・杉江松恋)

3月20日(土)の申込みを続々といただいております。ありがとうございます。当日の企画部屋として、さらに二つ追加がありましたのでお知らせいたします。 翻訳ミステリー読書会 ヘニング・マンケル『殺人者の顔』(創元推理文庫)を読む。 私たちの選ぶ裏…

早川書房発のひとりごと(執筆者・ミステリマガジン編集部A子)

早川書房編集部のH・Kが、年明け早々に早川書房編集部のレイアウト変えを行うらしいと書いていたのを、みなさんは覚えているでしょうか。この噂が流れ始めたとき、大半の編集者は冗談だと思っていました。二月に入り、もうそんなことしないよねー、という…

早川書房 2月下旬の新刊

『ベルリン・コンスピラシー』/Charged with Murder マイケル・バー=ゾウハー(著) /横山啓明(訳) ISBN:978-4-15-041212-8/刊行日:2010/02/19 定価987円(税込) ネオ・ナチが台頭するドイツで繰りひろげられる国際的陰謀。スパイ小説の巨匠、復活!…

ヴィレッジブックス 2月の新刊

『螺旋』/EL PASO DE LA HELICE サンティアーゴ・パハーレス(Santiago Pajares)/木村榮一・訳 定価2,310円(税込)/10年2月20日/ISBN:9784863322233 「君にはトマス・マウドを見つけ出してもらいたい」出版社社長から大ベストセラー小説『螺…

私が好きなあのヒロイン小説たち(執筆者・吉田伸子)

ビロードの爪 (創元推理文庫)作者: E.S.ガードナー,小西宏出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1961/02/17メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見るバタフライ〈上〉 (角川文庫)作者: キャサリンハーヴェイ,小沢瑞穂出版社/メーカー: …

第1回翻訳ミステリー大賞贈呈式ならびにコンベンションのお知らせ・その3

日ごろは当「翻訳ミステリー大賞シンジケート」サイトをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 かねてからお知らせしておりましたとおり、来る3月20日に東京都文京区本郷にて、第1回翻訳ミステリー大賞の贈呈式ならびにコンベンションを行います。…

ジル・チャーチル、きみ推理する人、ぼく遊ぶ人の巻(執筆者・杉江松恋)

ジル・チャーチルは、現役の書き手の中でもっとも信頼できるコージー・ミステリー作家である。彼女の長所は、箱庭のように小さな舞台の中に世界を丸ごと入れこむ、デフォルメの力にある。コージー・ミステリーは変わらない日常を描くものだ、としか思ってい…

最新海外ミステリーニュース20100223(執筆者・木村二郎)

017/2010 Hammett Prize NomineesThe International Association of Crime Writers has announce the nominees for the 2010 Hammett Prize as follows: Megan Abbott, BURY ME DEEP (Simon & Schuster) Ace Atkins, DEVIL'S GARDEN (Putnam) Jedediah Berry…

初心者のためのコーマック・マッカーシー(執筆者・黒原敏行)

某月某日。コーマック・マッカーシー? コーエン兄弟の映画『ノーカントリー』の原作者? ああ、あの映画なら観たよ、観ましたよ。すごかったねえ。麻薬組織の大金をネコババした男が、建築家の安×××氏みたいな風貌のスーパークール、スーパーグレートな殺し…

高澤真弓のイチ押し本

『州知事戦線異状あり!』 トロイ・クック/高澤真弓訳 創元推理文庫/2009年9月30日刊行州知事戦線異状あり! (創元推理文庫)作者: トロイ・クック,高澤真弓出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2009/09/30メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る …

ミステリーとホラーの狭間で・三津田信三さんの巻 第6回(構成・杉江松恋)

お届けしてきました三津田信三さんインタビューは今回で最終回となります。幼少のころからの「濃い」ミステリー体験に始まり、独自の本格理論を積み上げた読書歴や、ホラーという新ジャンルを発見した経緯など、触発されることの多いインタビューでした。三…

扶桑社発のひとりごと<執筆者・扶桑社(と)>

1月29日付の「週刊読書人」に『図説 翻訳文学総合事典』全5巻(大空社)が紹介されていました。人が殺されるような小説ばかり手がけていると、こういう本の出版にはほんとうに頭が下がります。 さて、そのなかで、この事典の編集代表のひとりである川戸…

訃報 浅倉久志さん

すでに広く報道されていますとおり、翻訳者の浅倉久志さんが2月14日(日)午後7時、心不全で逝去されました。1930年3月29日生まれ。享年79。 1962年に翻訳家としてデビュー、初の長篇翻訳作品は64年のルイス・パジェット『ミュータント』。それ以来、カー…

私設応援団・これを読め!『アイスクリームの受難』(執筆者・上條ひろみ)

『アイスクリームの受難』 J・B・スタンリー/武藤崇恵訳 ランダムハウス講談社文庫アイスクリームの受難 (ダイエット・クラブ2) (ランダムハウス講談社文庫)作者: J B スタンリー,武藤崇恵出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン発売日: 2010/02/10…

集英社 2月の新刊

『シャーロック・ホームズの愛弟子 疑惑のマハーラージャ』/THE GAME ローリー・キング(Laurie L. King)/山田久美子・訳集英社文庫/定価1000円(税込)/2010年2月19日発売予定/ISBN978-4-08-760598-3 ネロ・ウルフ賞を受賞したシリーズの最新刊! 名探偵…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第十回(執筆者・霜月蒼)

アガサ・クリスティー『謎のクィン氏』  トリックスターが演出する、愛と救いにみちた一夜の夢 その1(執筆者・川出正樹)

謎のクィン氏 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)作者: アガサ・クリスティー,嵯峨静江出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/11/18メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (16件) を見る 「我ら役者は影法師、 皆様方のお目がもし お気に召さずば…

アガサ・クリスティー『謎のクィン氏』  トリックスターが演出する、愛と救いにみちた一夜の夢 その2(執筆者・川出正樹)

三 この二人が初めて出会ったのは、大晦日の晩(「クィン氏登場」)のことでした。ロイストンの友人宅でのパーティーに招待されたサタースウェイト氏。新年が間近に迫る中、やがて話題は、彼らの友人で、謎の拳銃自殺を遂げた館の前の持ち主へと移り、なにや…

東京創元社 2月の新刊

『バレンタインは雪あそび』/Valentine Murder レスリー・メイヤー(Leslie Meier)/高田惠子・訳 創元推理文庫/ 定価987円(税込)/2月12日/ISBN: 978-4-488-24807-9 四人の子どもの母親にして週刊新聞の臨時記者、加えて図書館の理事まで引き受けて…

会心の訳文・第十回(執筆者・島村浩子)

『恋するA・I探偵』 ドナ・アンドリューズ/島村浩子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫恋するA・I探偵 (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ドナ・アンドリューズ,島村浩子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/08/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 14回この商品…

カンパ報告 2010年1月度

以下の方々よりカンパをちょうだいしました。 心よりお礼申し上げます。 せんだって月末にはご報告すると申し上げながら、遅れましたこと、お詫び申し上げます。 アガリエカズキシンエイタイ様 タカハシトモコ様 合計(2月10日現在)309549円 翻訳…

早川書房 2月上旬の新刊

『秘密』/The Private Patient P・D・ジェイムズ(著) /青木 久惠(訳) ISBN:978-4-15-001833-7 刊行日:2010/02/05 〈ハヤカワ・ミステリ1833〉 定価1,890円(税込) この殺人が、最後の事件になるのか? ジャーナリストのローダが長年放置してきた顔…

国書刊行会発のひとりごと(執筆者・国書刊行会編集部 I)

国書刊行会編集部のIといいます。昨年の5月に中途で入社し、今月でようやく9ヶ月目のぱりぱりの新人です。社内では丁稚扱いされています。基本的に返事は「Sir,Yes Sir!」です。たまに「全然聞こえないもっと大声で!」といわれ、泣きながら「Sir,Yes Sir!…

ランダムハウス講談社 2月の新刊

『ダイエット・クラブ2 アイスクリームの受難』/Fit to Die J・B・スタンリー(J.B.Stanley)/武藤崇恵 訳 ランダムハウス講談社文庫/定価798円(税込)/ISBN: 978-4-270-10338-8 ダイエットは明日から。 つまみ食いとミステリはやめられない。 そんな…

日暮雅通の原作も映画もどっちも出来がいい不滅の翻訳ミステリー、極私的ベスト5

去年の暮れ近くだったかな、杉江(松恋)さんに「翻訳ミステリ大賞シンジケートのサイトになんか書いてくださいね」って言われたのは。 それで、これはもう、ネットなんだから大丈夫、30年分の“溜まってるもの”書いちゃえ、「こんな(翻訳)出版界に誰がした…

レスリー・メイヤーを読むと、手をつなぎたくなる、うっううーの巻(執筆者・杉江松恋)

シリーズものの美点の一つに、だんだん愛着が湧いてくる、ということがある。最初はあまり好きになれなかったキャラクターに、ある日突然親近感を抱くようになるのだ。そうなったらもう抜け出せない。お気に入りのシリーズに早変わりだ。 レスリー・メイヤー…

第1回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションのお知らせ その2

3月20日(土)に結果発表をする第1回翻訳ミステリー大賞(2次投票期間は3月10日までです!)。その授賞式当日に、授賞式会場に使う施設を一晩借り切って行なうファン・イベント企画が新たに決定しましたので、お知らせいたします。 まずは、授賞式直…

扶桑社 2月の新刊

女検死官ジェシカ・コラン 死を呼ぶ聖句(上・下)/Unnatural Instinct ロバート・ウォーカー(著)/瓜生知寿子(訳)ISBN: 978-4-594-06134-0 ISBN: 978-4-594-06135-7 刊行日:2010/01/30 扶桑社海外文庫 定価各770円(税込) 誘拐・監禁された女性判事をさ…

山田蘭のイチ押し本

『われらが英雄スクラッフィ』 ポール・ギャリコ/山田蘭訳 創元推理文庫/2002年11月29日刊行われらが英雄スクラッフィ (創元推理文庫)作者: ポールギャリコ,Paul Gallico,山田蘭出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2002/11メディア: 文庫 クリック: 1回こ…