【コージー!】杉江松恋の「私、辛党ですけど〈お茶とケーキ〉プリーズ!」【隔週連載】

リンダ・O・ジョンストンに向けて猫も犬もニシキヘビもまっしぐら! の巻(執筆者・杉江松恋)

イベント続きでしばらくお休みをいただいていたこの欄、また隔週で更新をしますのでよろしくお願いします。 これまでは現役でシリーズが刊行されている作品ばかりを採り上げてきたが、完結したものや、現在小休止中のシリーズにだって、もちろん本欄は言及し…

ジル・チャーチル、きみ推理する人、ぼく遊ぶ人の巻(執筆者・杉江松恋)

ジル・チャーチルは、現役の書き手の中でもっとも信頼できるコージー・ミステリー作家である。彼女の長所は、箱庭のように小さな舞台の中に世界を丸ごと入れこむ、デフォルメの力にある。コージー・ミステリーは変わらない日常を描くものだ、としか思ってい…

レスリー・メイヤーを読むと、手をつなぎたくなる、うっううーの巻(執筆者・杉江松恋)

シリーズものの美点の一つに、だんだん愛着が湧いてくる、ということがある。最初はあまり好きになれなかったキャラクターに、ある日突然親近感を抱くようになるのだ。そうなったらもう抜け出せない。お気に入りのシリーズに早変わりだ。 レスリー・メイヤー…

クレオ・コイルは知っている。大人の味を知っている。違いの分かる人のためにダバダーの巻(執筆者・杉江松恋)

前回はアリス・キンバリーを採り上げたので、今回のお題はクレオ・コイルである。ともに、マーク・セラシーニとアリス・アルフォンシの夫婦合作ペンネームだ。クレオ・コイル名義で発表しているのは〈コクと深みの名探偵〉シリーズという。〈ミステリ書店〉…

アリス・キンバリー〈ミステリ書店〉のおもしろさはニバイ、ニバイ(BY 高見山大五郎)の巻(執筆者・杉江松恋)

今日から定期的に、コージー・ミステリーのシリーズを紹介していくつもりでいる。作品単体ではなくてシリーズでの紹介だ。というのも、世の中に流通しているコージー・ミステリーのほとんどが、かなり巻を重ねた状態になっていて、これから楽しむために本を…