2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

集英社 3月の新刊

『姉妹の家』(上・下)/Das Haus der Schwestern シャルロッテ・リンク(Charlotte Link)/園田みどり・訳 集英社文庫/定価 上巻950円(税込) 下巻 920円(税込)/発売予定日3月19日/ISBN 上巻978-4-08-760600-3 下巻 978-4-08-760601-0 ドイツ国内で累計1…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第十三回(執筆者・霜月蒼)

書評七福神の3月度ベスト発表!

書評七福神とは!? 今月もやってきました「書評七福神」のコーナー。第1回翻訳ミステリー大賞も決定しましたし、新たな気持ちでこの欄も盛り上げていければと思います。第2回の大賞候補作は、このコーナーから出るでしょうか? さて、今月の一冊です。 (…

最新海外ミステリーニュース20100330(執筆者・木村二郎)

2010 Dilys, Lefty, Bruce award winners On March 13 at the 2010 Left Coast Crime conference held in LA, these award winners were announced as follows: Dilys Award (given out by the Independent Mystery Booksellers Association to "the mystery…

角川書店 3月の新刊

『運命の書』上下 The Book of Fate ブラッド・メルツァー(Brad Meltzer)/越前敏弥訳 角川文庫/定価=上下各820円/ISBN 978-4-04-298205-0(上)/978-4-04-298206-7(下) 発売日:2010年3月25日 公式サイト:http://www.kadokawa.co.jp/sp/200801-06…

会心の訳文・第十二回(執筆者・栗原百代)

「会心の訳文」ですって? しがない市井の一訳者のわたしに、そんな晴れがましい……いや、でも会心の「訳語」なら、ぜひ紹介したいものがございます。 The sickness of long thinking 長考癖のあるチェス棋士? ……すみません、この語句をはじめて見たときに浮…

早川書房発のひとりごと(執筆者・ミステリマガジン編集部A子)

先日行われた翻訳ミステリー大賞の贈賞式&コンベンション、このサイトをご覧の方はいらしていただけたでしょうか。レポートのリンク集もアップされたことですし、そんなに詳しく語る必要もかいかもしれませんが、少しだけご報告です。 大きな企画はいろいろ…

全国の丸善で翻訳ミステリー大賞フェア開催中

書店チェーン・丸善の一部店舗で、第一回翻訳ミステリー大賞フェアを開催していただいております。 目印はポップ。第一回翻訳ミステリー大賞の最終候補作をまとめてお買い求めいただけます。ぜひお立ち寄りください。 それに併せて、丸善グループのサイト、…

第3回 アリステア・マクリーン『恐怖の関門』の巻(執筆者・東京創元社編集部S)

『恐怖の関門』 アリステア・マクリーン/伊藤哲訳 ハヤカワ文庫NV恐怖の関門 (ハヤカワ文庫 NV 135)作者: アリステア・マクリーン,伊藤哲出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1977/03メディア: 文庫 クリック: 29回この商品を含むブログ (7件) を見る 皆様…

贈賞式&コンベンション・レポート・リンク集

第1回翻訳ミステリー大賞の結果が、翌3月21日付の日本経済新聞・朝刊で紹介されました! イカロス出版の「通訳翻訳ウエブマガジン」で紹介されました(記事はここ)! 出版業界紙〈新文化〉2010年3月25日号で、贈呈式の模様が写真入りで紹介されました!(…

初心者のためのドン・ウィンズロウ講座(執筆者・東江一紀)

邦訳されたドン・ウィンズロウの作品は、2010年3月現在、9点(10冊)あります。全部、文庫ですね。版元は東京創元社と角川書店。創元推理文庫の5点がニール・ケアリー・シリーズで、角川文庫の4点(5冊)がノンシリーズ、とすっぱりふたつのグループに…

鎌田三平のイチ押し本

基本的に、自分を職人だと考えているから、引き受ける作品のジャンルを云々することはない。基本的に「よくできたお話」が好きだが、許容範囲はかなり広いつもりだ。ハードボイルドであろうがSFであろうが冒険小説であろうがスパイ小説であろうが、面白け…

第1回翻訳ミステリー大賞決定!

2010年3月20日、東京都文京区の鳳明館森川別館において、第1回翻訳ミステリー大賞贈賞式が開催されました。最終候補作、ならびに投票結果は以下の通りです。 『犬の力』ドン・ウィンズロウ/東江一紀訳 得票数33 『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥ…

緊急告知、第一回翻訳ミステリー大賞贈呈式&コンベンションのUstream 中継決定!

本日は第一回翻訳ミステリー大賞贈呈式&コンベンション開催です。イベントの一部は Ustream で随時ネット中継の予定します。16時以降に以下のアドレスにぜひアクセスしてください。 http://ustre.am/ejA1 詳細は随時、翻訳ミステリー大賞シンジケートのTw…

ランダムハウス講談社 3月の新刊

『黒猫ルーイと死神の楽屋』/Pussyfoot キャロル・ネルソン・ダグラス(Carole Nelson Douglas)/甲斐理恵子 訳 ランダムハウス講談社文庫/定価924円(税込)/ISBN: 978-4-270-10341-8 一週間後に催されるストリッパーのコンテスト。踊り子たちは夢をつか…

原書房編集部発のひとりごと(編集部I)

編集者の娘の話をしよう。 って僕の娘さんのことなんだけど、僕のせいでちょっと面白くなってしまったので、このあたりでさらしておこうと思う。 思えば彼女の幼稚園時代に三津田信三さんの『首無の如き祟るもの』のゲラをせがまれて読み聞かせをしてしまっ…

早川書房 3月上旬の新刊

『死者の名を読み上げよ』/The Naming of the Dead イアン・ランキン(著) /延原 泰子(訳) ISBN:978-4-15-001834-4/刊行日:2010/03/05 〈ハヤカワ・ミステリ〉 定価2,100円(税込) リーバス警部ポケミスに復帰! 謎と捜査と騒乱の1週間 世界の首脳…

講談社 3月の新刊

『殺意の架け橋 アジア本格リーグ5』 S・マラ・Gd(著)/柏村彰夫(訳)/島田荘司(選) ISBN:978-4-06-215943-2 刊行日2010/3/10 定価2,310円(税込) 「離婚経験者、三十二歳。収入は最低月三百万、子供を望まない人生のパートナーを希望」 友人たちの勧…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第十二回(執筆者・霜月蒼)

ソフトバンク クリエイティブ 3月の新刊

アフガン、死の特殊部隊 Death Force マット・リン(Matt Lynn)/熊谷千寿訳 SB文庫/定価=914円(税込)/ISBN 978-4-7973-5627-4 クリス・ライアン絶賛! 圧倒的なリアリティで軍事戦略を克明に描く 話題の新鋭によるミリタリー・アクション 十人のチーム…

ロスト・シンボルへの道(第4回)(執筆者・越前敏弥)

ロスト・シンボル 上作者: ダン・ブラウン,越前敏弥出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2010/03/03メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 41回この商品を含むブログ (59件) を見る ロスト・シンボル 下作者: ダン・ブラウン,越前敏弥出版社/メーカー: 角…

東京創元社 3月の新刊

『ベベ・ベネット、秘密諜報員になりきる』/Secret Agent Girl ローズマリー・マーティン(Rosemary Martin)/谷泰子・訳 創元推理文庫/ 定価1260円(税込)/3月11日/ISBN: 978-4-488-24204-6 ブラッドリーが老舗のトイショップの経営者に。当然秘書室…

会心の訳文・第十一回(執筆者・熊谷千寿)

『ホワイト・シャドウ』 エース・アトキンス/熊谷千寿訳 ランダムハウス講談社 ホワイト・シャドウ (ランダムハウス講談社文庫 ア 4-1)作者: エースアトキンス,熊谷千寿出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン発売日: 2008/08/08メディア: 文庫 クリ…

ヴィレッジブックス3月の新刊

『秘密結社ベネディクト団 上・下』/THE MYSTERIOUS BENEDICT SOCIETY トレントン・リー・スチュワート(Trenton Lee Stewart)/久米真麻子・訳 定価各880円(税込)/10年3月20日/ISBN:<上>978-4-86332-230-1<下>978-4-86332-231-8 新聞に載…

早川書房発のひとりごと(執筆者・早川書房企画室Y)

私は、昨年秋にこのサイトが開設されて以来、この「各社編集部発のひとりごと」欄の原稿依頼を担当してきましたYと申します。35歳、男性です。ビールが好きです。なぜそんな下働きの私が原稿を書いているかと申しますと、もうお気づきのことと思いますが、…

文藝春秋3月の新刊

原潜デルタⅢを撃沈せよ 上下 ジェフ・エドワーズ(Jeff Edwards)/棚橋志行訳 The Seventh Angel 文春文庫/定価=上巻690円、下巻700円/ISBN 978-4167705831(上)/978-4167705848(下) ロシア叛乱勢力の手に落ちたミサイル原潜。 核の狙いは米国、ロシ…

TVを消して本を読め!第五回(執筆者・堺三保)

第5回「連続殺人鬼人気ナンバー1といえば?」 今、最も有名な想像上の殺人鬼といえば、皆さんもご存じのハンニバル・レクター博士でしょう。 『レッド・ドラゴン』で初登場し、『羊たちの沈黙』、『ハンニバル』、『ハンニバル・ライジング』と、現在まで…

マイケル・バー=ゾウハー『影の兄弟』 その1(執筆者・吉野仁)

影の兄弟〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)作者: マイケルバー=ゾウハー,Michael Bar‐Zohar,広瀬順弘出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1998/03メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る影の兄弟〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)作者: マイケルバー=ゾウハー,Michael …

マイケル・バー=ゾウハー『影の兄弟』 その2(執筆者・吉野仁)

また、物語のなかでは、兄弟の成長とあわせて、ロシアとアメリカを中心にして、今世紀に起こったさまざまな歴史的大事件が描かれている。 まず、冒頭からスターリンのユダヤ人粛清事件が、物語の重要な要素として、綿密に描写されている。バー=ゾウハーの作…

原書房2月の新刊

『ベヴァリー・クラブ』/How Doth the Little Crocodile? ピーター・アントニイ(Peter Antony)/横山啓明・訳/森英俊・解説 定価2520円(税込)/ISBN978-4-562-04544-0/刊行日2010/02/10(絶賛発売中) 嘘つきに強欲、ぺてんに札付き前科者…… 「そして…