2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【再掲】第三回翻訳ミステリー大賞選出に向けて

翻訳者各位 日ごろより翻訳ミステリー大賞、および当サイトへのご支援とご協力、まことにありがとうございます。事務局一同、あらためまして御礼申しあげます。 みなさまのご支援とご協力のもと、これまで翻訳ミステリー大賞は第一回は『犬の力』(ドン・ウ…

翻訳ミステリー長屋かわら版・第17号

田口俊樹 動物は、ケニアの国立公園まで行っちゃうほど見るのは好きなんですが、ただ見るのが好きなだけでね。ほんとうの動物好きではありません。しかも私、どっちかというと犬派。 にもかかわらず、この猫本、とってもよかったです。 『田舎暮らしの猫 ト…

第十八回『ロマンスのR』

ヤフー!!! とうとうたどり着きましたよ、「キンジー・ミルホーン」シリーズ最後の邦訳長編『ロマンスのR』。去年の秋から連載始めて、気がつきゃもうセミの鳴く季節真っ只中。いやあスー・グラフトンだけで半年以上もよく持ったもんだ(「クリスティー攻…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第五十八回(執筆者・霜月蒼)

文藝春秋 7月の新刊

アンダーワールドUSA(上下)/Blood’s a Rover (2009) ジェイムズ・エルロイ/田村義進訳 ISBN 9784163742809(上)9784163742908(下)/発売中 四六判上製/定価各1890円アンダーワールドUSA 上作者: ジェイムズ・エルロイ,田村 義進出版社/メーカ…

第十回『ソロモン王の洞窟』の巻(執筆者・東京創元社S)

みなさまこんにちは。毎日暑くて大変ですね。節電もだいじですが、熱中症にはお気をつけください。 先日翻訳ミステリー大賞シンジケート事務局の方から教えていただいたのですが、前回の『狼殺し』の原稿アップ後、シンジケートのサイト経由でamazonの古書が…

本のこと活字のこと(執筆者・那波かおり)

本のこと活字のこと 3——一日の終わりに寝床で 小さなころは、長い休みになると、田舎でよろず屋を営む祖父母のもとに行った。「万」(よろず)ほどの数はないとしても、店には石鹸、歯ブラシ、電球、麦わら、ござ、ほうきにはたき、蚊とり線香、蠅たたき、…

最新海外ミステリーニュース20110724(執筆者・木村二郎)

Dagger Award Winners Announced The Crime Writers' Association of Britain has announced the winners for the first batch of the 2011 CWA Dagger Awards as follows: International Dagger: THREE SECONDS, by Anders Roslund & Borge Hellstrom, tran…

【予告】「読書の秋の名探偵」(仮称)開催準備中!

学校が夏休みにはいりましたが、みなさん、いかがお過ごしですか? 翻訳ミステリー大賞シンジケートにとって、夏と言えば――昨年おこなわれたあの企画、今年はどうなるのかと待ちかねていたかたもたくさんいらっしゃるでしょう。 そう、「真夏の読書探偵」で…

PHP研究所7月の新刊

探偵稼業は運しだい―私立探偵ジョー・シックススミス―/ The Roar of the Butterflies (2008) レジナルド・ヒル (Reginald Hill) /羽田詩津子訳 税込価格:900円/2011年07月14日発売 ISBN: 978-4-569-67688-3探偵稼業は運しだい (PHP文芸文庫)作者: レジナ…

扶桑社発のひとりごと 20110722(執筆者・扶桑社T)

第16回 前回は、古い作品の翻訳出版をする場合、翻訳権をハンドルできる人をどうやって探すかについてお話ししました。 いまさらですが、そもそも翻訳権とはなにかをおさらいすることにしましょう。 翻訳権とは、著作権の一部です。 著作権については、いま…

第1回『過去からの弔鐘』の巻(田口俊樹+H書房N&Y)

久々に今年の5月、あちらではマットー・スカダー・シリーズの最新作 A Drop of the Hard Stuff が出ました。 で、私もスカダーさんとのつきあいは足かけ30年、これまでをふと振り返ってみたくなりました。邦訳の刊行順は原著のそれとちがっているので、私…

2011年6月度カンパご報告

以下の方よりカンパをちょうだいしました。 心からお礼申し上げます。 ヨダヨウ様 資金カンパにつきましては、こちらをご覧ください。 翻訳ミステリー大賞シンジケート事務局

第六の刺客:リタ・メイ・ブラウン&スニーキー・パイ・ブラウン(その3)

前回までの「小財満の俺(以下略)」ではトラ猫マーフィー・シリーズの1作目、2作目を扱ってきました。2作目の時点で杉江・コージー番長・松恋氏に「ダレてるね」などとつっこまれていますが、えー、これは若干言いにくいんですが……事実ダレてます。 シリ…

武田ランダムハウスジャパン7月の新刊

溺れる白鳥 The Silver Swan ベンジャミン・ブラック (Benjamin Black)/松本剛史訳 定価:945円(税込)/2011/07/08発売 ISBN:978-4-270-10390-6溺れる白鳥 (RHブックス・プラス)作者: ベンジャミンブラック,松本剛史出版社/メーカー: 武田ランダムハウス…

初心者のためのケン・フォレット(執筆者・戸田裕之)

ケン・フォレットは一九七八年、二十九歳のときに『針の眼』でデビューして以来、三十三年のあいだに、フィクションを十八作、ノンフィクションを一作上梓しています。それ以前にも、別名義でフィクションを十作、ノンフィクションを一作書いていますが、ケ…

第3回福岡読書会のご案内

◆福岡翻訳ミステリー読書会を開催します◆ (後援:翻訳ミステリー大賞シンジケート) みなさま、福岡にはもうひとつあるんです、洋館が。 そこで今回は、思いきって二週連続開催に挑戦です。 名付けて、「残暑になんか負けないぞ、ダブル洋館大作戦!」 時を…

第3回大阪読書会のご案内

関西翻訳ミステリー読書会主催 (翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) おかげさまで満員御礼! キャンセル待ちをご希望のかた、次回以降の案内を優先的に送ってもらいたいかたはkanmys_dk2011@yahoo.co.jp 宛にご連絡ください。 開催日 7月29日(金) …

翻訳ミステリー長屋かわら版・第16号

田口俊樹 ちょっとまえになりますが、同業者でおない年(還暦プラス1)の加藤洋子さんの話。 パスポートの更新で、久しぶりに撮った写真を見て、びっくりなさったそうです。あまりの老け顔に。 えええ! わたしってこんなお婆さんなの? ってわが眼を疑った…

最新海外ミステリーニュース20110714(執筆者・木村二郎)

Thriller Award Winners Announced The International Thriller Writers (ITW) announced the winners for the 2011 Thriller Awards as follows: Best Hardcover Novel: BAD BLOOD, by John Sanford (Putnam) Best Paperback Original Novel: THE COLD ROOM…

第十七回『獲物のQ』

キンジーは、ある日突然コン・ドーラン警部補に呼び出される。ドーランの用件は、キンジーにある人物の捜査に協力してほしいと頼み込むことであった。その人物とはステーシー・オリファント、ドーランの先輩にあたる刑事である。オリファントは退職後、パー…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第五十七回(執筆者・霜月蒼)

TVを消して本を読め!第二十一回(執筆者・堺三保/挿絵・水玉螢之丞)

第21回「女スパイのハードアクション『NIKITA/ニキータ』、なんと3度目のリメイク!」 なんか、こないだもスパイものを取り上げたような気がしますが、今回もスパイものです。てか、やっぱ、スパイものは今、また何度目かのブームが来ようとしているのかも…

本のこと活字のこと(執筆者・那波かおり)

本のこと活字のこと 2——アチラもコチラも ハゲ頭に大きく突き出た耳、ぷっくり盛りあがった下まぶた。一度見たら忘れられないその顔は、小さなころからテレビで知っていた。見かけるたびに、「あ、いる」と思い、目で追った。「あ、いる」の人が殿山泰司と…

第三回翻訳ミステリー大賞選出に向けて

翻訳者各位 日ごろより翻訳ミステリー大賞、および当サイトへのご支援とご協力、まことにありがとうございます。事務局一同、あらためまして御礼申しあげます。 みなさまのご支援とご協力のもと、これまで翻訳ミステリー大賞は第一回は『犬の力』(ドン・ウ…

新潮文庫7月の新刊

運命の地軸反転を阻止せよ(上・下)/ Polar Shift クライブ・カッスラー&ポール・ケンプレコス(Clive Cussler & Paul Kemprecos)/土屋晃・訳 定価:本体上=629円(税別)下=590円(税別) ISBN:上巻=978-4-10-217047-2 下巻=978-4-10-217048-9運…

特別寄稿・副賞でお買い物(執筆者・森嶋マリ)

第2回翻訳ミステリー大賞の受賞作ジェラルディン・ブルックス『古書の来歴』、その翻訳者の森嶋マリさんに副賞として図書カード5万円分を贈呈いたしました。このたび森嶋さんから、その使い道についてご寄稿いただきました。(事務局) 翻訳ミステリー大賞…

最終回

いきなりの内輪話で恐縮ですが、私はかつて、「87分署攻略作戦:第一回『警官嫌い』」の没バージョン、その冒頭で「87分署シリーズはキャラクター小説である!」と、こう書きました……まだ二冊しかシリーズを読んでいなかったのに。 さて、シリーズをようやく…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第五十六回(執筆者・霜月蒼)

わが愛しのゲイ・ミステリ・ベスト5(執筆者:柿沼瑛子)

「ゲイ・ミステリ」のベスト5というお題をいただいた時は、両手両足いっぺんに叩きたくなるほどうれしかったのですが、困ったことに気がつきました。私の大好きな英国女流ミステリ作家たちの『〇〇〇〇の〇〇』とか『〇〇〇〇〇〇〇は〇〇〇た』といった傑…