【隔週更新】挟名紅治の、ふみ〜、不思議な小説を読んで頭が、ふ、沸騰しそうだよ〜 略して3F【読書日記】
パトリシア・コーンウェルは、当初「検屍官」シリーズを10作で完結させる予定だったという。第9作『業火』があの「重要人物」がシリーズから一旦退場するお話(でも『黒蠅』で仰天動地の大復活!)なので、確かに10作で終了というのは、切りが良いっちゃあ良い…
だは〜、とうとう追いつきましたよ。今のところ最新の邦訳『変死体』までたどり着きましたよ。P・コーンウェル編が始まったのが去年の8月のこと。おお、10か月もケイ・スカーペッタとお付き合いしたことになるのか。が、しかし、あのひとからの、あのひと…
とうとう、この「検屍官」シリーズも今回の『スカーペッタ 核心』と、『変死体』だけ。あと2回、あと2回で終わりですよ!ところで、前作同様「スカーペッタ」の文字がタイトルに入っているのはなぜでしょうね? (ちなみに原題は「THE SCARPETTA FACTOR」…
『スカーペッタ』って、何を今さらって感じのタイトルだよなー。シリーズ16作目にして敢えて主人公の名前を題名にするのって、何か意味あんのかなー。と言いつつこの連載のサブタイトルも「MYこれ!クション 西田ひかるBEST」と、あの人の名前が入っているCD…
なんと! 今回を含めて「検屍官」シリーズも残すところ後4作なんですのよ、奥様! 思えば遠くへきたもんでございますねえ……って、おい、このままだと「あの人」から全然リプライ来ないまま終わっちゃうじゃん!どうしよう! まあ、最近テレビでも「あの人」…
本日の読書日記に入る前に、ちょっと宣伝を。すでにサイトで告知されていますが、4月14日(土)に開催される第三回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションにて、読書会の進行を私、挟名が務めます。課題図書はニッキ・フレンチ『生還』です。突然の監禁…
前回『黒蠅』の読書日記を掲載した際には、「私もここで読むのやめちゃった!」「こうなったら、とことん付き合ってやろうと思ってまだ読んでます…」「ていうか、もっと前にシリーズ追っかけるの諦めたから、こんな話になっているなんて知らなかった。」と様…
えー、最初にお詫びと訂正を。「検屍官」シリーズに度々登場していた殺人鬼ゴールトですが、私、ずっとゴール“ド”と誤記しておりました。申し訳ございませんでした。過去掲載の該当部分はすでに修正済みです。コメントで指摘してくれたnakaさん、ありがとう…
うへえ、今回の『審問』から上・下巻2冊になったのかあ。シリーズを重ねるにつれて頁数が増していくのは感じていたけれど、今回は上巻、下巻合わせて760頁以上、今まで読んできたコーンウェル作品の中では最長だ。中身の方も長さに見合ったものだといいんだ…
明けましてふみ〜(ちょっと遅い新年の挨拶)。2010年に始まったこの連載も今年で2年目に突入、ここまで続けられたのもいつも読んでいただいているみなさんのおかげでございます。 1日も早く、“あの人”に思いが届くよう頑張りますので、これからもよろしく…
私はこの連載を始めるにあたり、重要なことを忘れていたようだ。 それはね、スー・グラフトンと違ってパトリシア・コーンウェルは少なくとも年1冊は新刊が出るってこと! 気付いたら、ほら、今月最新作の『変死体』が発売してしいました。はっはっは、これ…
前回、「スカーペッタシリーズの映像作品はないのー?」と書きましたが、あれから調べてみたところ、2009年4月に「アンジェリーナ・ジョリー主演で映画化決定!」って記事がでてたんですね。→ こちら この記事の後、昨年の秋に脚本の担当が決まったことが報…
この連載、ここんとこ「お仕事小説」だの国内ミステリーとの関連だのと、あれこれ考えては袋小路に入ってしまうというパターンだったが、大事なことをすっかり忘れていたよ。この読書日記の目的は、西田ひかるにもう一度P・コーンウェルを語ってもらえるよ…
『死体農場』! コーンウェルの作品を読んでいなくても、このタイトルだけは鮮烈な印象で頭の中に残っている。『死体農場』! それは女性アイドルや人気声優さんが好きというには、あまりにも不似合な響きの小説の題名。『死体農場』! 何度でも声に出して読…
えー、P・コーンウェル編も早4回目となりました。私の思いはまだあの人(西田ひかる)に届いていないようですが、今後も諦めずに続けていく所存でございます。また、第2回で取り上げた相沢舞さんのように、「えっ、あんな人がコーンウェルファンだったの…
先週紹介した声優の相沢舞さんは、古本屋で見つけた3作目『遺留品』が「検屍官」シリーズとの最初の出会いだったそうな。で、そっから1作目にさかのぼってシリーズを追いかけていったんだって(以上、先週と同じく知人からの情報による)。で、今回がその…
えー、「心だけそばにいる〜here in my heart〜」って何のこっちゃい? と思う方はいるかもしれませんが、これは西田ひかるさんの歌の題名でございます。彼女に思いが届くよう、彼女の曲名を毎回付けること、と上層部からの伝達がありまして、ハイ。いや、だ…
「スー・グラフトンの次は、サラ・パレツキーじゃないの???」そう思った人、手を挙げて。はあい、実は私もシンジケート上層部からの命令が下った時に、そう思いました。そもそも、P・コーンウェルの「検屍官」シリーズが3Fミステリーにカテゴライズさ…
この間、ある知人がニッキ・フレンチの新作『生還』についてこんな感想を漏らしていた。「第一部の監禁されて逃げるところまではいいんだけどねえ、その後の主人公の私生活の場面が冗長で、途中でダレちゃったんだよねえ」 おっ、と私は思ってしまった。『生…
ヤフー!!! とうとうたどり着きましたよ、「キンジー・ミルホーン」シリーズ最後の邦訳長編『ロマンスのR』。去年の秋から連載始めて、気がつきゃもうセミの鳴く季節真っ只中。いやあスー・グラフトンだけで半年以上もよく持ったもんだ(「クリスティー攻…
キンジーは、ある日突然コン・ドーラン警部補に呼び出される。ドーランの用件は、キンジーにある人物の捜査に協力してほしいと頼み込むことであった。その人物とはステーシー・オリファント、ドーランの先輩にあたる刑事である。オリファントは退職後、パー…
69歳の老医師、ダウワン・パーゼルは、ある晩忽然といなくなった。管理者として務めている養護老人施設を出たきり9週間も行方知れずだという。彼の前妻・フィオナに捜索を依頼されたキンジーは調査を開始する。現在のダウワンの妻・パーゼルとフィオナの確…
使用料金を滞納し、競売にかけられていたあるコンテナから、キンジーの私物が発見された。それは14年前、キンジーが最初の夫であるミッキー・マグルーダーと離婚した際、彼の元に残してきたものであった。 ミッキーは離婚の直前、ベニーという男とバーで諍…
ロバート・ディーツの紹介で請け負った仕事の依頼人に会うべく、キンジーはカリフォルニア州のノタ・レークという町を訪れる。保安官事務所の刑事、トム・ニュークイストの死について、彼の未亡人が調査をして欲しいというのだ。トムの死因は心臓発作であり…
キンジーはいとこのターシャからの依頼で、18年前に行方不明になったガイ・マレックという男を捜索することになった。マレック家は大手建設会社を所有する名家であり、ガイは創業者バーダーの次男である。マレック家ではバーダーが死去したために遺産相続問…
キンジーは家主・ヘンリーより、近所に住むバッキーという青年の悩みを解決して欲しいと依頼される。急死したバッキーの祖父、ジョニーが本当に第二次世界大戦時、義勇軍として参加していたのか、調べてほしいというのだ。遺族が軍人墓地に埋葬しようとした…
「十か月前に私の娘を殺した人間を探し出して。」深夜にキンジーの事務所を訪れたジャニス・ケプラーは、キンジーに娘のローナを殺害した犯人を突き止めるよう、調査を依頼する。ローナの死は真相が究明されないまま、不審死として処理されていた。ところが…
前回は震災の影響でお休みしてごめんなさい。計画停電や原発事故など、落ち着かない日々が続きますが、そんな時こそ翻訳ミステリを語らうことで英気を養おうではありませんか?というわけでふみ〜、これからもよろしくお願いします。 さてさて、今回は第十作…
こんにちは、挟名紅治です。本来なら今週『裁きのJ』の読書日記を掲載する予定だったのですが、東日本を襲った震災による事情で、誠に勝手ながら今回は掲載を見送ることになりました。 連載を始めて以来、ツイッター等で多くの方からご感想をいただいており…
前回の『殺人のH』で、私は久しぶりにマイナス評価を下しました。キンジーにどこぞの少女漫画のような潜入捜査を行わせることで、シリーズのマンネリを打破しようとしたようだけど、それは人物描写、特に「悪役」の描き方が単調かつ薄っぺらいという作者グ…