2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

最新海外ミステリーニュース20120429(執筆者・木村二郎)

アガサ賞受賞作発表 Malice Domestic has announced the winners for the 2012 Agatha Awards as follows: BEST NOVEL: Three Day Town, by Margaret Maron (Grand Central) BEST FIRST NOVEL: Learning to Swim, by Sara J. Henry (Crown) BEST HISTORICAL …

東京創元社 4月の新刊

『ミステリーズ!』vol.52 APRIL 2012 東京創元社(雑誌)/定価1260円(税込)/4月11日/ISBN:978-4-488-03052-0 いまブームのイヤミスを堪能する、特集「イヤミス読本」。書評家・大矢博子が贈る、ブックガイド&美輪和音最新短編「背徳の羊」掲載 [小…

原書房《コージーブックス》4月の新刊

チーズ専門店(1) 名探偵のキッシュをひとつ/The Long Quiche Goodbye (2010) エイヴリー・エイムズ(Avery Aames)/赤尾秀子訳 価格:¥940/発売日: 2012/4/10 ISBN: 978-4562060009名探偵のキッシュをひとつ (コージーブックス)作者: エイヴリーエイムズ,…

最新海外ミステリーニュース20120427(執筆者・木村二郎)

エドガー賞受賞作発表 The Mystery Writers of America has announced the winners for the 2012 Edgar Awards as follows: ・ 長篇賞(Best Novel): Gone, by Mo Hayder (Atlantic Monthly Press) ・ 処女長篇賞(Best First Novel): Bent Road, by Lori …

コージーブックスをよろしく!

みなさん、はじめまして。 原書房より4月10日に創刊しました「コージーブックス」の編集担当Aです。 「え? 原書房がコージーを?」と思われた読者の方も多いかもしれません。原書房というと、本格ミステリや軍事もの、人文書のイメージが強いようですが…

#3『不自然な死』

さて、セイヤーズのピーター卿シリーズを追うこの試みもようやく三回目。今回はシリーズ第三作、『不自然な死』(1927、創元推理文庫、浅羽莢子訳)である。不自然な死 (創元推理文庫)作者: ドロシー・L.セイヤーズ,Dorothy L. Sayers,浅羽莢子出版社/メーカ…

アガサ・クリスティー攻略作戦 第七十五回(執筆者・霜月蒼)

初心者のためのジョン・ル・カレ入門(執筆者・加賀山卓朗)

映画『裏切りのサーカス』公開(これは傑作。くわしくは三橋曉さんのミステリ試写室flim6を)に加えて、第3回名古屋読書会は課題図書を『寒い国から帰ってきたスパイ』にして速攻満席。これは時ならぬル・カレ・ブームか? というわけで、ジョン・ル・カレ…

翻訳書生気質(執筆者・西崎憲)

4 マイナーポエット礼讃 自分のやるべきこと、仕事の方向性をさまざまに勘案するのはもちろん有益であるだろうが、結局は好きなものを好きにやるだけだから考えても無駄だという意見にも一面の真理はあるだろう。 ここ数年ばかり文学史的に重要な作家を主に…

【再掲】第5回福岡読書会開催!

◆第5回福岡翻訳ミステリー読書会を開催します◆ (後援:翻訳ミステリー大賞シンジケート) 福岡で読書会がスタートして、すでに1年が経過。本好きたちと集えば、いつもの自分ならば手にしなかったかもしれないものまで、さらに読みたい本が増えることを実…

最新海外ミステリーニュース20120422(執筆者・木村二郎)

アーサー・エリス賞候補作発表 The Crime Writers of Canada has announced the nominees for the 2012 Arthur Ellis Awards as follows: Best Crime Novel A Trick of the Light, by Louise Penny (St. Martin's Press) Before the Poison, by Peter Robins…

第3回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション レポート・リンク集

4月14日に翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションがおこなわれましたが、参加なさった何人もの方がすでにブログ記事をくださっています。事務局で見つけたものをここで紹介させてください。ほかにもあるかもしれませんので、お気づきの方は事務局までメ…

翻訳ミステリー長屋かわら版・第31号

田口俊樹 第三回翻訳ミステリー大賞授賞式およびコンベンションをつつがなく、いや、前回以上の盛り上がりの中、閉幕することができました。これもひとえにみなさまのご支援、ご協力の賜物です。お忙しいところ、ご出席くださった方々には改めてお礼申し上げ…

書評七福神の三月度ベスト発表!

書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 わーわーわー、大変に遅くなってしまってすいません! 三月は異常事態で、ミステリの新刊が極端に少なく、特に文庫の点数が激減という異常な月でした。どーなっちゃうの? この先…

第3回名古屋読書会 開催!

第3回名古屋読書会「ル・カレ気分でロックンロール」のご案内 翻訳ミステリー大賞コンベンション、盛況だったようで何よりです。私も行きたくて行きたくてしかたなかったんですが仕事が終わらず、泣く泣く諦めました。せめてもの代わりにと名古屋の金しゃち…

Film6『裏切りのサーカス』(執筆者・三橋曉)

ミステリ試写室 film 6 裏切りのサーカス ミステリ好きでも、誰もが一度は途中で挫折した経験があるに違いない作家。そう、スパイ小説の巨匠、ジョン・ル・カレである。かくいうわたしにも苦〜い記憶が。しかも一度ならず二度までも…。 「パナマの仕立屋」や…

2012年3月度カンパご報告

以下の方からカンパをちょうだいしました。 心よりお礼申し上げます。 イガラシアキラさま 資金カンパにつきましては、こちらをご覧ください。 また、4月14日の授賞式&コンベンションにおきまして、多数の方から募金箱へ総額40,749円のカンパをいただきま…

第二十八回はスコット・アンダーソンの巻(執筆者:片山奈緒美)

今回ご紹介する Triage を初めて読んだのは、たぶん刊行まもない98年か99年、タイトルのトリアージ(*)という言葉がまださほど世の中に浸透していないころだ。このタイトルが意味する重みをぜひ日本の読者に伝えたいと思い、ある出版社に翻訳企画の持ちこ…

翻訳書生気質(執筆者・西崎憲)

3 誤訳 人における死のように翻訳者における誤訳は必然である。翻訳をやる者たちのただの一人も誤訳から逃れることはできない。 たぶんそう言い切ってもいいと思う。もちろん複数で臨むという場合にはだいぶその割合を小さくできるかもしれないが。 第三回…

第3回翻訳ミステリー大賞決定!

4月14日におこなわれたリアルタイム開票により、第三回翻訳ミステリー大賞は以下の作品が受賞しました。おめでとうございます! 忘れられた花園(上下、ケイト・モートン著、青木純子訳、東京創元社) 授賞式とそれに先立つ瀬名秀明さんのトークショーの様…

第3回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション 本日開催!

いよいよ本日開催! 満席のため、予約なさった方だけが参加できます。ご了承ください。 授賞式の様子はlivewire.comでUSTREAM中継されますが、電波状況と機材の都合で今年はリアルタイム中継はできません。録画中継でお楽しみください。 録画中継のURLは htt…

戦時下が舞台。でも現代に通じる少年の旅――『海辺の王国』再読(執筆者・ないとうふみこ)

何年ものあいだひとつの場面がくっきりと脳裏に焼きついて、折々に思い出される本というのがあります。わたしにとっては、ロバート・ウェストールの『海辺の王国』がそんな1冊。でもなぜかその場面だけが印象に残りすぎて、前後があやふやだったので、久し…

第5回福岡読書会開催!

◆第5回福岡翻訳ミステリー読書会を開催します◆ (後援:翻訳ミステリー大賞シンジケート) 福岡で読書会がスタートして、すでに1年が経過。本好きたちと集えば、いつもの自分ならば手にしなかったかもしれないものまで、さらに読みたい本が増えることを実…

武田ランダムハウスジャパン3月の新刊

〈朝食のおいしいB&B4〉海賊の秘宝と波に消えた恋人/Berried to the Hilt カレン・マキナニー/上條ひろみ訳 定価:882円(税込)/刊行日:2012/03/09 ISBN:978-4-270-10406-4海賊の秘宝と波に消えた恋人 朝食のおいしいB&B 4 (RHブックス・プラス)作者: …

第9回本屋大賞特別企画・受賞作発表会レポート(執筆者・猫谷書店&影山ちひろ)

■授賞式レポート(影山ちひろ) 本屋大賞の季節が今年もやってまいりました! 第9回目となる今回、特別企画として本屋大賞「翻訳小説部門」が設立されたのです。2010年12月1日から2011年11月30日までに日本で刊行された新訳を含む翻訳小説を対象に、書店員…

第9回本屋大賞特別企画〈翻訳小説部門〉企画者・白川浩介さんインタビュー(執筆者・猫谷書店)

みなさまこんにちは、猫谷書店です。昨日に引き続き、本日も〈翻訳小説部門〉の話題でございます。 本日は、本屋大賞実行委員であり〈翻訳小説部門〉を企画・実行なさった、オリオン書房の白川浩介さんにメールでインタビューをさせて頂きました。白川さんは…

第9回本屋大賞特別企画〈翻訳小説部門〉発表!(執筆者・猫谷書店&影山ちひろ)

皆様お待たせ致しました! いよいよ本屋大賞プレゼンツ〈翻訳小説部門〉発表です。 大賞 フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』(酒寄進一訳 東京創元社)(14票) おめでとうございます!!シーラッハ『犯罪』が、とうとう1位獲得です!!いやー、素…

第9回本屋大賞特別企画〈翻訳小説部門〉発表直前カウントダウン!(執筆者・猫谷書店)

本屋大賞――それは全国の書店員たちが投票で「いちばん売りたい本」を決め、受賞作が本屋にずらりと並ぶ一年に一度の祭。2004年の第一回大賞『博士の愛した数式』(小川洋子 新潮社)から8年、今もっとも注目度の高い文学賞のひとつになりました。けれど…

最新海外ミステリーニュース20120409(執筆者・木村二郎)

The International Thriller Writers has annouced the nominees for the 2012 Thriller Awards: (スリラー賞ノミネート作発表) Best Hard Cover Novel Joseph Finder - BURIED SECRETS (St. Martin's) Jonathan Hayes - A HARD DEATH (HarperCollins) Ste…

翻訳書生気質(執筆者・西崎憲)

2 名訳 さて、二回目は「名訳」について思うところを述べさせていただこう。しばしお付きあいを。 翻訳に関するエッセイのテーマとしてはお馴染みのものということになるが、切り口には意外にヴァリエイションがあり、かつ書き手の「底」が明らかになる面も…