【毎月更新】お気楽読書日記

第30回:なんかもう、ディズニーのノリ(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。いかがお過ごしですか? 気づけばもう七月。今年も半分が終わってしまいました。早い。早すぎる。でも、七月は新ドラマのクールがはじまる月でもあります。 そう! すでにご存知の方もいると思いますが、わたしは大のテレビドラマ好き…

第29回:新たなダークヒロインの誕生(執筆者・上條ひろみ)

こんにちは。 先日、世話人をしている翻訳ミステリーお料理の会で、第八回調理実習がありました。都内某所の調理実習室で今回作ったのは『ストリート・キッズ』のニール・ケアリーのチーズバーガー。バンズから作ったので時間的には大忙しでしたが、なかなか…

第28回:凝りに凝った構成とコンパクトさが売り(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 第八回翻訳ミステリー大賞はジョー・ネスボの『その雪と血を』に決まりましたね。しかも読者賞とのダブル受賞! 関係者のみなさま、おめでとうございます。われわれ翻訳者が、そして翻訳ミステリー読者が自信を持っておすすめするこ…

第27回:あれもこれもひっくり返されて、まるでオセロ!(執筆者・上條ひろみ)

春四月。東京ではソメイヨシノが見ごろを迎えました。いい季節になりましたね、花粉症でなければ。 そして四月といえば、第八回翻訳ミステリー大賞本投票は四月二十日が締め切りです。ひとりでも多くの翻訳者のみなさまの一票をお待ちしています。四月二十二…

第26回:まさに必殺仕事人(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 翻訳ミステリー読者賞の投票がはじまりました。もう春ですね。 翻訳者のみなさまは、もちろん翻訳ミステリー大賞の本投票のほうもお忘れなく〜。 では、あっというまに過ぎ去ってしまった(個人の感想です)二月の読書日記です。 ■2…

第25回:いつまでも読んでいたいグルーヴ感(執筆者・上條ひろみ)

こんにちは。 先日ある翻訳ミステリーを読んでいたら「おれはいまペンを持っている」というセリフが出てきました。すかさず脳内のピコ太郎が英訳再生。油断も隙もありません。 突然ですが、ここでクイズです。この翻訳ミステリーはなんという作品でしょう。…

第24回:老人力、恐るべし。(執筆者・上條ひろみ)

明けましておめでとうございます。 みなさまはどんなお正月をすごされましたか? 元旦に本連載の掲載予定が本日5日と告知され、予告先発みたいだな〜と緊張しながら迎えたお正月。ぶっちゃけその時点でまだ原稿ができていなかったので、焦りからか怖い初夢…

第23回:読まない理由が見つからない。(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 暦の上ではディセンバー(懐かしい)。各所で発表される翻訳ミステリーの年間ベストランキングが気になるころですね。第八回翻訳ミステリー大賞の予備投票も先日締め切られました。ご協力いただきました翻訳者のみなさま、ありがとう…

第22回:翻弄されてる感がたまらない(執筆者・上條ひろみ)

こんにちは。早いもので今年ももう十一月。空気がひんやりしてきたら、翻訳ミステリー大賞予備投票は目前です。翻訳者のみなさま、投票作品の選出作業は順調に進んでますか? わたしはギリギリまで読みつづけることになりそうです。悪あがきと言われたって、…

第21回:つらいけどやめられない!(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 いよいよ読書の秋本番ですね。話題作が目白押しでなかなか読むほうが追いつきませんが、本は待ってくれます。あせらずマイペースでお気楽にいきましょう。と言いつつ、翻訳ミステリー大賞の一次投票や、出版各社の年間ベスト選出期日…

第20回:読まないと損をする。(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 まだまだ暑い日がつづいていますが、夜になるとセミではない虫の声が聞こえてくるようになりました。いつのまにか秋になっていたのですね。 と言いつつ、八月の読書日記です(今回は枕短めで失礼します)。 ■8月×日 「弱音は吐かな…

第19回:キャストを考えるのが楽しすぎる。(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 都知事選が終わり、いよいよ今週からリオデジャネイロ・オリンピック。そういえば高校野球も開幕しますね。バタバタしているうちに八月はすぐ終わってしまいそう。夏休みの宿題は早めに済ませましょうね。そう言うわたしは夏休みの宿…

第18回:戦慄のおもしろさ(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 今年も暑い夏がやってきました。夏のレジャーや帰省のおともに本は欠かせません。夏休みの読書感想文も書かなきゃですしね。何より、今年も半分が終わり、翻訳ミステリー大賞的には半分以上が終わり、翻訳者としてはそろそろ大賞候補…

第17回:清濁併せ呑む懐の広さ(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。関東も梅雨入りしましたね。 五月の読書日記です。 六月二十五日(土)に開催予定の「お料理の会・第六回調理実習」(満席御礼!)に先駆けて、先日、試作会を開きました。今回は課題図書がシンガポールの作品ということで、アジアン…

第16回:気持ち半熟寄りのハードボイルドって感じ?(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 ゴールデンウィーク、いかがおすごしですか? 世の中には八連休とか十連休の人もいるんでしょうか、うらやましい……本もたくさん読めますね! 今回の「お気楽読書日記」はちょっと目先を変えて、翻訳ミステリー(フィクション)以外の…

第15回:前のめりにぐいぐい引きこまれる(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 四月二日におこなわれた、第七回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション、盛り上がりましたね〜。アーナルデュル・インドリダソンの『声』が大賞と読者賞をダブル受賞! わたしは今年も開票式のお手伝いをさせていただきましたが…

第14回:マルチタスクにもほどがある!(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。春、三月。ひな祭りに卒業式。まだ肌寒いですが、少しずつ春本番へと近づいている今日このごろ、花粉症対策は万全ですか? ちまたで人気の「五代様」こと俳優のディーン・フジオカさんは、生まれも育ちも日本だそうですが、花粉症のせ…

第13回:いいなあ、こういうノリ(執筆者・上條ひろみ)

第13回:いいなあ、こういうノリ(執筆者・上條ひろみ) 一カ月のご無沙汰でした。 暖冬かと思いきや、急に寒くなったり雪が降ったり、体調を崩しがちな今日このごろですが、みなさまいかがおすごしですか? 今さらでお恥ずかしいのですが、「ダウントン・ア…

第12回:いわゆるだめんずウォーカー的な?(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、明けましておめでとうございます。 二〇一六年第一回目のお気楽読書日記です。 今年も「これは!」と思う翻訳ミステリーをゆるゆるとご紹介させていただければ幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします! と言いつつ、今回ご紹介するのは二〇一…

第11回:何回絶体絶命になったら気が済むんだよ!(執筆者・上條ひろみ)

おもしろいと思った本を人に勧めるにあたって、当然ながらいちばん神経を使うのがネタバレだ。これは書評家でなくても、だれもが思うことだろう。どこまで紹介すればいいのかの判断が非常にむずかしい。ある流れやある単語を出しただけで、勘のいい人なら一…

第10回:やっぱり持ってるね、スウェーデン(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。 いよいよ今月末は第七回翻訳ミステリー大賞の一次投票締め切り。翻訳者のみなさま、本年度の読書もラストスパートですよ! 十月のお気楽読書日記、いつものようにちょっと古いのもありますが、少しでもみなさまの参考になれば幸いで…

第9回:さすが、傑作。(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。いよいよ読書の秋に突入ですね。でも、出版各社が年末のベストテンねらいで続々と目玉作品を投入してくるこの時期は、そうそうお気楽にもしていられなくなります。だって読みたい本だらけなのに、時間はかぎられているし、読み残し本…

第8回:これってギャップ萌え?(執筆者・上條ひろみ)

猛暑の夏も終わり、先月末から早くも秋の気配がしていますが、みなさまお変わりありませんか? もうちょっと夏がつづいてもいいんじゃないかという気もするけど、涼しさに慣れてしまうと、暑さがぶり返すのはやっぱりイヤかも。ゆく夏を惜しみつつ、8月の読…

第7回:ダークサイドに堕ちるなよ!(執筆者・上條ひろみ)

度重なる高温注意報に危機感を覚える今日この頃ですが、みなさま、ご無事ですか? こんなに暑いのに、高校野球なんてできるの? 真夏の東京でオリンピックなんて無謀なのでは? まあ、それは今さらどうすることもできませんが、とにかく熱中症対策はぬかりな…

第6回:食わず嫌いはいけません(執筆者・上條ひろみ)

ぼーっとしているあいだに、今年ももう半分がすぎてしまいました。新年にたてた目標は、半分どころかほとんど達成できていませんが、今さらどうしようもないので、後半に賭けたいと思います。われながらお気楽だなあ。 五月三十日に南東京読書会(課題図書:…

第5回:若返り上等。美は正義。(執筆者・上條ひろみ)

みなさん、こんにちは。関東はまだ梅雨入りまえなのに、やけに暑いですね。わたしはすでに二度ほど熱中症らしき症状に見舞われています。真夏になったらどうなるんだろう。とにかくこまめに水分補給をしなくては。 ■5月×日 久々にサラ・パレツキーのV・I・…

第4回:セールスポイントは恋愛体質(執筆者:上條ひろみ)

室温で固形だったココナッツオイルがすっかり液状化しているのを見て(24℃で液状化)、けっこう暑くなったな〜と実感する五月。みなさま、いかがおすごしですか? さて、ここ数年、北欧ミステリーが大人気で、大量に紹介されるようになったのはみなさまご承…

第3回:さらにはじけたおもしろさ(執筆者・上條ひろみ)

桜満開、いよいよ春本番ですね! 毎年この季節になると坂口安吾の『桜の森の満開の下』を思い出します。満開の桜の下ってたしかに幻想的ですよね。東京でも桜の木はけっこういろんなところにあって、何気なく散歩しているだけでプチお花見が楽しめます。でも…

第2回:メンタルの強さがハンパない!(執筆者・上條ひろみ)

みなさま、こんにちは。お気楽読書日記です。 まだちょっと寒いけど、そろそろ春ですね。 テレビCMも風邪薬からアレルギー性鼻炎薬に変わり、花粉症にはつらい季節がやってまいりました。花粉の季節はおうちにこもって読書三昧がお勧めです。 では、今月もゆ…

第1回:まさかこういう話だったとは!(執筆者・上條ひろみ)

他人に本棚を見られるのは人前でパンツを脱ぐことのように恥ずかしい、と言ったのは群ようこだっただろうか(のっけからウロ覚えで恐縮です)。 でも、毎日どんな本を読んでいるのかは人に知られても別にいいかな〜というより、翻訳ミステリー布教(「不況」…