【偏愛レビュー】読んで、腐って、萌えつきて【毎月更新】

第47回 目から鱗が一掃、唯一無二の読書体験―ビネ『HHhH』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! ノンフィクション・ノヴェルといえば、トルーマン・カポーティの『冷血』を思い出す方も多いのでは。筆者はそれを中学時代に読んで早々にギブアップした暗い過去があるのですが、後年出た佐々田雅子氏によ…

第46回 正義感に燃えるイケメン3人組に萌えろ―クレイス『約束』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! TVシリーズ『パーソン・オブ・インタレスト』が終わってしまって寂しい方も多いのでは。あのシリーズ、フィンチ(計画)&リース(実戦)のコンビだけで充分萌えられたのに、シーズン2の第1話で、ギャン…

第45回 カラッと爽やか痛快ギャンブル連作――P・ワイルド『悪党どものお楽しみ』(執筆者・♪akira)

悪党どものお楽しみ (ちくま文庫)作者: パーシヴァルワイルド,Percival Wilde,巴妙子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2017/03/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る 全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 最近、春が短くないで…

第44回 熱血ギャングの特濃ブロマンスをご賞味あれ―S・ハンター『Gマン』(執筆者・♪akira)

Gマン 宿命の銃弾(上) (扶桑社ミステリー)作者: スティーブン・ハンター,公手成幸出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2017/03/29メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見るGマン 宿命の銃弾(下) (海外ミステリー)作者: スティーブン・ハンター,公手成幸…

第43回 まさに王道のバディもの!―『紳士と猟犬』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 突然ですが、東インド会社についてどのぐらいご存知ですか? たしか小学校の教科書にも出てきたような…と私のようにおぼろげな記憶しかない方、逆に歴史に詳しい方、どちらにも大変楽しめる冒険ミステリ、…

第42回 一気通読の巨体萌えパラダイス―『完全記憶探偵』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今までイケメンペアとか美老人とかいろいろ取り上げてきましたが、今回は初の“巨体萌え”(デブ専とは言わない)案件! ニューヨークタイムズのベストセラーリスト1位、徹夜必至の面白本、デイヴィッド・…

第41回 これぞヴィクトリアン・イケメン祭り―『怪盗紳士モンモランシー』シリーズ(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今年もよろしくお願いします。 新年第一回目は、エレナー・アップデール『怪盗紳士モンモランシー』『怪盗紳士モンモランシー2 ロンドン連続爆破事件』(訳・杉田七重/創元推理文庫)のヴィクトリアン・…

第40回 特別篇 冬休みはこの本で腐って萌えちゃえ(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今年もたくさんの作品に萌えさせていただきました! 今回は年末特別バージョンといたしまして、ここでは取り上げられなかったオススメの腐作品をいくつかご紹介したいと思います。 ルーフォック・オルメス…

第39回 殺し屋同士の仁義なき怒濤の頂上決戦!――『殺し屋を殺せ』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 以前この連載で実施したアンケート“あなたが腐だと思う映像作品”でダントツの一位を獲得したTVシリーズ、ジョン・リース(体力)とハロルド・フィンチ(知力)が犯罪を未然に阻止する『パーソン・オブ・イ…

第38回 暗く怪しく美しき『夜の真義を』(執筆者・♪akira)

夜の真義を 上 (文春文庫)作者: マイケルコックス,Michael Cox,越前敏弥出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/09/03メディア: 文庫この商品を含むブログを見る夜の真義を 下 (文春文庫)作者: マイケル・コックス,越前敏弥出版社/メーカー: 文藝春秋発売日:…

第37回 芸術の都で腐るといえば〜『パリの骨』(執筆者・♪akira)

パリの骨 (創元推理文庫)作者: ローリー・R・キング,山田久美子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/07/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る 全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! まだ微妙に蒸し暑い日もあったりしますが…

第36回 まんまルパンと銭形警部!?〜『虚空から現れた死』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 実生活ではごめんこうむりたいですが、ミステリを読んで”まんまとだまされる”のはこたえられないですよね! 登場人物の会話の中にヒントが巧みに隠されていたり、真剣に推理しようと取り組むほどミスリー…

第35回 天翔ける痛快美老人―ヴァンス『宇宙探偵マグナス・リドルフ』(執筆者・♪akira)

宇宙探偵マグナス・リドルフ (ジャック・ヴァンス・トレジャリー)作者: ジャックヴァンス,Jack Vance,浅倉久志,酒井昭伸出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2016/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (15件) を見る 全国の腐女子の皆様とそうでない…

第34回 いちゃいちゃバディで梅雨をふっ飛ばせ――『ジョニー&ルー 絶海のミッション』(執筆者・♪akira)

ジョニー&ルー 絶海のミッション (ハーパーBOOKS)作者: ジャックソレン,入間眞出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン発売日: 2016/05/19メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 本国ではコンス…

第33回 プラスワンの悲劇を乗り越えて――『深夜プラス1』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今回は、冒険小説の大傑作との呼び声も高い、ギャビン・ライアル『深夜プラス1[新訳版]』(訳・鈴木恵/ハヤカワ文庫NV)をご紹介します。筆者は高校生の時に旧訳版を図書館で借りて読み、これは手元にお…

第32回 とっても“へたれ”な四人の王子様――『プリンス同盟』(執筆者・♪akira)

プリンス同盟 プリンス・チャーミングと呼ばれた王子たち作者: クリストファー・ヒーリー,石飛千尋出版社/メーカー: ホーム社発売日: 2016/04/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今月…

第31回 真打ち美老人登場す――『ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! ダニエル・フリードマンの大傑作『もう年はとれない』を始め、今話題のヨハン・テオリンのエーランド島シリーズなど、面白いシニア・ミステリーが次々と刊行されて嬉しい限りですが、ついにあの人まで美老…

第30回 冬の出血大サービス!雪中大量殺人――『ムーンズエンド荘の殺人』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! バレンタインデーはいかがお過ごしでしたか? バレンタインといえば、まず連想するのが『血のバレンタイン』(*)だという方もいらっしゃるかと。<それは私 そんなわけで今回は、冬の出血大サービスなら…

第29回 米英中年バディvs“犯罪界のナポレオン”――『モリアーティ』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 新年第1回はアンソニー・ホロヴィッツ『モリアーティ』(訳:駒月雅子/角川書店)をご紹介します。コナン・ドイル財団初の公式認定作品『絹の家』をとりあげたのがちょうど2年前。作者のホロヴィッツは…

第28回 海の底から恐怖が手招き――『悪霊の島』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 読書の愉しみのひとつは、自分の家や通勤電車の中でも他の国や時代にいるような気分に浸れることだと思うのですが、とりわけそういう意味で影響力が強いのはホラー小説ではないでしょうか。だって、ちょっ…

第27回 これ絶対に狙ってる!――『ジョニー&ルー 掟破りの男たち』(執筆者・♪akira)

ジョニー&ルー 掟破りの男たち (ハーパーBOOKS)作者: ジャックソレン,仁嶋いずる出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン発売日: 2015/09/19メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今回ご紹介す…

第26回 心配性パパと甘えんぼ名探偵の挑戦は――『ローマ帽子の秘密』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 小学校の図書室にあった子ども向けの怪盗ルパン全集、そして名探偵ホームズ全集が大人気だった昭和の時代。そこから翻訳ミステリファンになった方も少なくないと思います。かくいう筆者もそのひとり……と言…

第25回 不屈の精神に全力で惚れずにいられない――『もう過去はいらない』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! お年寄りからお子様まで、幅広いファンを獲得した記念すべき第1作目『もう年はとれない』から1年、ついに続編が刊行されました!! 『もう過去はいらない』(原題 Don’t Ever Look Back )――なんとシビレ…

第24回 楽しいスパイもの――コミックスと映画で二度おいしい『キングスマン』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! こう暑いと読書に集中できなくて……という方、海外のコミックはいかがですか? というと『バットマン』とか『スパイダーマン』を連想される方が多いかと思いますが、実はルヘインの『シャッター・アイラン…

第23回 空襲下のベルリンに炸裂するツンデレ爆弾――『ゲルマニア』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今回ご紹介するのは4月に開催された当HP主催コンベンションのビブリオバトル優勝作、ハラルト・ギルバース『ゲルマニア』(訳:酒寄進一/集英社文庫)なんですが、担当編集Sさん(女性)から「このコー…

第22回 忍び寄る恐怖の果ての驚愕――『閉じた本』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 「さあどうやって騙してくれるのかな?」なんてワクワクしながらミステリーを読み始める人も多いと思います。その「騙し」にも古今東西いろいろな手口があるのは、皆様先刻ご承知のとおり。超有名なあの作…

第21回 祝復刊!恐ろしくも悲しい珠玉の逸品――『霊応ゲーム』(執筆者・♪akira)

「ぼくの前なら泣いてもいいよ。わかってるよな?」 全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』のレイア姫とハン・ソロの名台詞、 "I love you." "I know." にぐっと来た方は、この冒頭の引用にも激しくハートを直…

第20回 濃厚な三角関係の果てに――『殺意の迷宮』(執筆者・♪akira)

殺意の迷宮 (創元推理文庫)作者: パトリシアハイスミス,榊優子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1988/07/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! そして復刊という言葉に興奮してしまう方、おめ…

第19回 お茶目な仲良しパラダイス――『チャーリー・モルデカイ』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! グルメと海外旅行とおしゃれと執事はお好きですか? さらに陰謀とギャグとセクシートークと謎の事件、あれやこれやをたっぷりつめこんだ痛快ミステリー、キリル・ボンフィリオリ『チャーリー・モルデカイ…

第18回 閉鎖空間で萌えまくる腐の業火――『アンダー・ザ・ドーム』(執筆者・♪akira)

全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 今年も「火の無いところからタワーリング・インフェルノ」をモットーにがんばりますので、どうぞよろしくお願いします。 新年第一弾は大物にチャレンジ! TVシリーズも絶好調な、スティーヴン・キング原…