第39回『A型の女』(執筆者:加藤篁・畠山志津佳)

――私立探偵小説新時代、心優しきバツイチ男アルバート・サムスン登場!


全国20カ所以上で開催されている翻訳ミステリー読書会。その主だったメンバーのなかでも特にミステリーの知識が浅い2人が、杉江松恋『読み出したら止まらない! 海外ミステリー マストリード100』をテキストに、イチからミステリーを学びます。


「ああ、フーダニットね。もちろん知ってるよ、ブッダの弟子でしょ。手塚治虫のマンガで読んだもん」(名古屋読書会・加藤篁
後期クイーン問題? やっぱフレディの死は大きいよね。マジ泣いちゃったなー。We will rock youuuu !!!」(札幌読書会・畠山志津佳


今さら聞けないあんなこと、知ってたつもりのこんなこと。ミステリーの奥深さと魅力を探求する旅にいざ出発!


加藤:いつの間にやら6月も終わり。週末にはもう7月ですよ。2017年も後半突入ですよ。
淫行矢のごとしと申しますが(一度だけスピーチで本当に「インコウヤノゴトシと申しますが」って言ったのを聞いたことがある)、ホントにこの半年、自分は何をしていたのだろうと不思議になります。
 そして6月の話題といえば、なんといっても藤井聡太四段の破竹の連勝。凄かったですねー。まさに前人未踏、空前絶後超絶怒涛の中学生棋士。将棋を愛し、将棋に愛された男。
 それにあの大人びた言動はどうでしょう。今の時点で畠山さんよりずっと落ち着きがあるし語彙だって豊富だもんね。(奥ゆかしい僕は自分を引き合いに出したりはしません)



 そんなわけで、杉江松恋著『海外ミステリー マストリード100』を順に取り上げる「必読!ミステリー塾」。今回のお題は、インディアナポリスの私立探偵アルバート・サムスン・シリーズ第1作『A型の女』
 将棋の世界が新しい時代に突入したように、私立探偵小説の新時代到来を象徴するような一作です。1971年の作品で、こんなお話。


A型の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

A型の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

「適切な質問と安心価格」がモットーの私立探偵アルバート・サムスンのもとを訪れたのは16歳の少女だった。大富豪クリスタル家の一人娘エロイーズは、血液型から自分が両親の子供ではないことを知り「生物学上の父を探してほしい」というのだ。久々に舞い込んだ仕事だったにも関わらず、気乗りしないサムスンだったが、やがてその調査はクリスタル家とその財産をめぐる深い闇に踏み込んでゆくことに……。


 このミステリー塾も今回で39回。これまで、ハードボイルド系私立探偵小説としては、ハメット、チャンドラー、ロスマクが取り上げられてきましたが、ついにリューインにバトンが渡ったかと思うと、なんだか感慨深いものがあります。


 作者のマイクル・Z・リューインは、1942年生まれのアメリカ人作家。とはいえ、本格的にミステリー作家として活動するようになったのは、奥さんの祖国である英国に移住してからだったそうです。
 まだまだお元気で、シンジケートの最高レベル(田口さん)とは懇意なんですって。


 そのリューインなどに代表される1960年代の終わりから70年代にかけて隆盛をみせた新しい私立探偵小説群を、故・小鷹信光さんは「ネオ・ハードボイルド」と名付けられました。
 日本ではリューインのほか、ロバート・B・パーカーのスペンサーや、ローレンス・ブロックのスカダーなどが人気でしたね。
 ネオ・ハードボイルドの特徴は、一世代前のやや画一化されたタフでクールな探偵像とはちょっと違った、様々な個性と自由が与えられたこと。また、戦後の多様化したライフスタイルが描かれるとともに、舞台も全米に広がっていきました。


 その「ネオ・ハードボイルド」のムーブメントのなかで、マッチョだったりアル中だったり肺ガン恐怖症だったりという「クセがすごい」探偵が多く書かれていったなか、アルバート・サムスンはいたって普通なのが逆に新鮮に映ったものです。
 暴力を憎み、銃を嫌う、心優しきバツイチ男。とはいえ、ただの平和主義者ではなく、自分の信念や正義を押し通すためには、ビックリするくらい軽々と法を犯してしまうような破天荒な一面も持っていて、そのせいで窮地に陥ることもしばしばだったり。そんなアンバランスでアンビバレンスで、ときどきアンビリーバブルなアルバート・サムスンを好きにならずにいられませんでした。


 畠山さんはこんなサムスンをどう感じたのかな?




畠山:こんにちは! AB型の女、畠山です。
 よく二重人格とか変人とか言われますが、なぜこの科学技術が進んだ国で未だに血液型や星座で性格づけをしようとするのか不思議に思います。私が二重人格で変人で落ち着きも語彙もないのは断じて血液型のせいではありません!(なんか釈然としない)


 さて『A型の女』です。つねづね強そうな名前の人だと思っていたマイクル・Z・リューインです。どうして名前にZがつくと強力な感じがするのでしょう。まぁコテコテの昭和世代ですからね、空にそびえるくろがねの城でパイルダーオンしちゃうんですね、気分が。45年ぶりの新作劇場アニメがとても楽しみです。アフロダイエースの胸のミサイルはどう表現されているのだろう……?


 で、そのリューインですが、言い訳しちゃうと、「ネオ・ハードボイルド」の肩書でやや敬遠していたというのが正直なところです。男臭くてゴツゴツした感じなのかなぁ、と。
 ごめんなさい、小鷹さん……読んでみたら全然違いました。男臭いどころか、むしろ草食系といってもいいような、ソフトで、知的で、どこかほっとけないタイプの探偵アルバート・サムスン私、大好きになりました。
 きわめて常識的で健全なものの考え方、真面目、時に頑固なほど職務に忠実、こういう人には誰でも好感を持つと思うんですよ。私が依頼人なら、キザったらしい人とか暗い人より、感じのいい人に頼みたいもの。(今ケンカ売った? アタシ)
 ところがこの人、関係者への接触とかヤバイ橋を渡っての証拠集めとか、とかく肝心なところでドジを踏むので、危なっかしくて見ていられない。この人に仕事を頼むより、まず助手になってやらねばならん! とつい鼻息が荒くなってしまいました。


 こんな具合で少々のズッコケをいれながらソフトにまとまるお話なのかと思っていたら、ラストはぐいぐいきましたねぇ! 見過ごしてしまうような小さな情報から次々と真相が明らかになるミステリーならではの快感、人物が壊れていく様子のド派手な描写、息つくヒマがありませんでした。
 探偵がさっぱりしている分、事件の悲惨さが際立ちましたね
「きっと“A型の女”が犯人もしくは重要参考人で、探偵が女を探すお話だろう」という当初の見込みはあっさり否定されましたが(笑)、十二分に堪能です。


 アルバート・サムスンよりもドン引きするほど口の悪いリーロイ・パウダー・シリーズ(フロスト警部にヤル気を注入したようなタイプで、かなり迷惑な人だと思うw)の方がお好みという方も多いようだけど、加藤さんはどっち?




加藤:ちなみに僕はB型です。血液型をあまり気にしたことは無かったけど、学生時代に体育会のいつもの仲間7、8人で飲んでて、全員がB型だと分かったときにはドン引きだったなあ。「俺はお前らとは違う! 断じて違う!」って全員が言ったもん。


 さて、元祖ごった煮モジュラー型警察小説のパウダー警部シリーズももちろん面白いけど、僕はやはりサムスンシリーズが好きだなあ。とくにシリーズ第4作『沈黙のセールスマン』がお気に入り。
 また、当時の僕には、サムスンが「仕事」として探偵と向き合い、経営努力をちゃんとするところが新鮮に映ったものでした。
 暇に倦んだサムスンが、イエローページに広告を出そうか看板を新調しようかと考えているところから物語が始まるのがこのシリーズのお約束。
 思えば、常に仕事がないことに不安を感じるという当たり前の感覚を、マーロウやアーチャーが(スペードは言うに及ばず)持っていなかったことを、今さらながら不自然に思ったものでした。


 そんな大好きアルバート・サムスンシリーズですが、一つ文句をつけるとすれば、第一作のこの邦題はどうなのよ。
 ぶっちゃけ、『A型の女』ってなんだかパッとしないと思いません? 確かにエロイーズの血液型が話の発端であり全体のキーではあるんだけど。この話の面白さがイマイチ伝えられていない気がして、なんだか残念。
 きっと、この本が出た当時(1978年に出たポケミスは皆藤幸蔵訳)が、血液型性格診断の最初のブームだったのではないかと。ちなみに原題は『Ask the Right Question』です。


 そういえば、ついこの前は『Hidden Figures』の邦題が「内容と違う」ってツイッターで炎上した挙句に変更したって事件がありましたね。そっち系に疎い僕からしたら、アポロ計画マーキュリー計画も、舘ひろし猫ひろしくらいの違いしかないと思うんだけど、思い入れのある人にとっては許せないものなのかも。


 印象に残っている邦題といえば、ちょっと古いけどトレヴェニアンの『夢果つる街』北村太郎さんの訳文にも痺れたけど、この邦題もしみじみ良かったなあ。こちらの原題は『The Main』(物語の舞台であるカナダ、モントリオールの町の名前)でした。
 数年前に、ル・カレの『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』が映画になったときの邦題裏切りのサーカスにも驚いたっけ。絶対に悪いピエロが出てきそうなんだもん。


 こうしてみると、邦題って難しいですね。僕らみたいに言いたい放題の無責任な消費者を相手にしなけりゃいけないんですから。編集者の皆さんの苦労をお察しいたします。
 畠山さんは何か印象に残っている邦題はある?




畠山:そうだなぁ、タイトルも内容もどストライクなのはボストン・テランの『音もなく少女は』。原題はシンプルに『Woman』なんですよね。
 タイトルや装丁というのは、とにかくたくさんの人に訴えかける魅力が必要なんでしょうね。新規読者の獲得とコアなファンの満足を両立させるのってとっても大変そう。日々頭を悩ませている関係各位の努力に敬意を表し、もしちょいと残念な邦題だと思うものがあったらそれもネタにして未読の人に薦めてみるのも手かもしれません。(その点で私は映画『死霊の盆踊り』は傑作だと思うのだけど)


 加藤さんも触れていましたが、サムスンは「職業としての私立探偵」をきちんと実現してくれていて、個人事業主として良心的な仕事でいかにメシを食っていくかを日々考えている姿や、ときどき自分にご褒美で食事を奮発したりもする(しかもあくまで庶民的なメニュー)生活感はとてもよく理解できて、好感が持てます。
 同時に、中途半端な幕引きを嫌い、自分の中で筋が通るまで事件にこだわりつづける姿勢は、紛れもなくハードボイルド!……と、言いきっていいのかな? 私のハードボイルド観はかなり曖昧模糊としているのだけれども。
 ここにきて私はようやく、善き隣人として付き合えそうな私立探偵に出逢えたという気がしています。

 リューイン作品に手をつけていなかった罪滅ぼしに、この一か月は「強化月間」としてあれこれ読みまくっております。アルバート・サムスン・シリーズ、リーロイ・パウダー・シリーズ、そしてノンシリーズの『そして赤ん坊が落ちる』は登場人物がリンクしているのですね。
 先ほど私はアルバート・サムスンを、ときどきドジる、ほっとけないタイプと言いましたが、そんな彼がリーロイ・パウダーの『夜勤刑事』に登場すると、頼りになる腕のいい私立探偵ぶりでなかなか面白いし、伏せている恋人の名前が他のシリーズでいとも簡単にバレバレになっていて驚いたりもしました。それでもサムスン・シリーズでは頑なに伏せつづけるので、楽屋裏を覗いているような秘密の喜びがあります。これ、たまりませんね。
 サムスン・シリーズはどこから読んでもいいのですが、前作を読んでいたらわかる小ネタが紛れ込むので、順を追うとより楽しめるかも。


 しかーし! サムスン・シリーズ、パウダー・シリーズともに、ほとんどが入手困難であるのが残念でなりません。この衝撃はロス・マクドナルドが手に入らないとわかったとき以来でしょうか。由々しき事態です。出版社ひしめく東京方面に向かって巻きずし加えてみようかなぁ……(節分が年に4回あることをコンビニの「夏の節分」企画で初めて知りました。)



勧進元杉江松恋からひとこと

 一九七〇年代に小鷹信光氏が提唱されたネオ・ハードボイルドという概念は、日本においては二つのことを生み出しました。一つは、私立探偵というキャラクターの再発見です。ステロタイプな探偵像、それこそ「マルタの鷹」でサム・スペードを演じたハンフリー・ボガートを鋳型とするような探偵のキャラクターはこの流れの中で陳腐なものと見なされ、乗り越えられていったとしていいでしょう(一九八〇年に放映された「探偵物語」で松田優作演じる工藤俊作が以降の私立探偵像に大きな影響を与えました。同番組原案は小鷹さんですから、その方面でも足跡を残されたことになります)。リューインやスティーヴン・グリーンリーフといった〈ネオ・ハードボイルド〉の作家たちがアメリカ本国で潮流を作ったのか、それとも群として見なされる存在ではなかったのか、という検証は必要ですが、〈探偵のキャラクター化〉という観点では後続作家に与えたものは大きそうです。ちなみに、〈ネオ・ハードボイルド〉以降の作家たちがキャラクター化された探偵を配せざるを得なくなったことが連作の凋落を招き、単発作品主流の時代を招いたのではないか、という意味の指摘を法月綸太郎さんから受けて、思わず膝を叩くほど納得したことがあります。


 ネオ・ハードボイルドという作品群が日本の読者に与えたもう一つの影響は、ハメット・チャンドラー・(ロス)マクドナルドという、いわゆるハードボイルド・スクールの三作家の再読が進んだことです。もちろんそれ以前から御三家としてそれらの作家を奉る動きはありましたが、神格化して褒めたたえるのではなく、それらの偉大な先人の作品を査読し、どういった要素が一九七〇年代以降の作家に継承されたかを検証する動きが産まれたのです。この動きは後に〈ノワール〉ブームが起きた際に一旦変化します。〈ハードボイルド〉という狭いジャンルから〈犯罪小説〉という広い定義へと作品群を解放して読むことによってさまざまな発見があるのですが、その話題は後日に譲りましょう。御三家のうち、もっとも重視されるべきはロス・マクドナルドの一人称私立探偵小説だと思われます。これについては先日、若島正氏がツイッターで非常に触発される発言をしておられました。6月27日のこのツイートからの一連の発言をぜひご覧になってください。「わたしたちは、小説の細部を読むことで、表面には浮かび上がってこないArcherの推理を読むのだ」という指摘は実に鋭い。『夜明けの睡魔』の瀬戸川猛資を引き継ぐ形で前出の法月綸太郎氏はロス・マクドナルドの論理性を評価しましたが、それは「事実の推移を追っているだけに見える小説に、実は作中のタイムラインを読者自身が再構成して読むように仕向けられている企みが秘められていることに気づく」というスリリングな読書体験へと導くものでした。表面で語られていることだけではなく、物語内時間・物語内論理で小説は動いていきます。一人称で見えることのみを書いてすべては語らない、という技法をミステリーで意識的に用いたのはハメットですが、マクドナルドはそれを完成させた作家といえます。そしてネオ・ハードボイルドの私立探偵小説を読むという行為は、最終的にはこのマクドナルド的技法の発見へとつながったのでした。


 アルバート・サムスンというキャラクターについてほとんど触れずにきましたが、上で畠山さんが指摘されているとおり、彼は「調査に失敗する」私立探偵でした。捜査はだいたいうまくいかず、さまざまな迂回路を進むことを強制されます。実はその失敗こそが重要なのです。物語の表面で起きていることではなく、水面下で進行しているタイムラインが重要なのであり、それを発見したときに事件は解決する、という形式をサムスンの物語は、特に前期において採っていました。その完成形が『消えた女』でしょう。サムスン・シリーズの新作が刊行されていた時代に評論家の池上冬樹氏が「サムスンがパソコンを使うこと」についての危惧を表明しておられましたが、これは決して表面的な問題ではなく、その下にある「サムスンが試行錯誤することによってタイムラインが浮上する」という物語の特質を意識されたものだったでしょう。後にリューインは警察官リーロイ・パウダーを主人公に採用し、複数の捜査が同時進行していく、いわゆるモジュラー型の捜査小説を著わします。これもサムスンの私立探偵小説とは無関係に存在するのではなく、「水面下のタイムライン」に着目したリューインの創作法が生み出したものと見なすべきだと私は考えます。


 ご存じの方も多いと思いますが、『誰か Somebody』に始まる宮部みゆきさんの連作は、アルバート・サムスン・シリーズへの尊崇の念から始まっています。この連作が象徴するように、一九九〇年代以降の日本ミステリーにリューインが与えた影響は多大なものがあります。現代ミステリーを読む上で決して無視できない偉大な山脈の一つとして、リューイン作品を推薦する次第です。


 さて、次回はジャン=パトリック・マンシェット『愚者が出てくる、城寨が見える』ですね。こちらも期待しております。


愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える (光文社古典新訳文庫)

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加藤 篁(かとう たかむら)


愛知県豊橋市在住、ハードボイルドと歴史小説を愛する会社員。手筒花火がライフワークで、近頃ランニングにハマり読書時間は減る一方。津軽海峡を越えたことはまだない。 twitterアカウントは @tkmr_kato

畠山志津佳(はたけやま しづか)


札幌読書会の世話人。生まれも育ちも北海道。経験した最低気温は-27℃(くらい)。D・フランシス愛はもはや信仰に近く、漢字2文字で萌えられるのが特技(!?) twitterアカウントは @shizuka_lat43N

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A型の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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季節の終り (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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眼を開く 私立探偵アルバート・サムスン (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1792)

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夜勤刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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●ノンシリーズ

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夢果つる街 (角川文庫)

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ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)

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音もなく少女は (文春文庫)

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