2009-11-13から1日間の記事一覧

クレイグ・トーマス『ウィンターホーク』解説 その1(執筆者・北上次郎)

※編集部より※ 「翻訳ミステリー大賞シンジケート」では、新刊だけではなく、過去に刊行された名作の紹介も積極的に行っていきます。その一環として、現在では品切になっているなどして手にはいりにくくなった文庫の解説を再録します。新刊ではないので手に取…

クレイグ・トーマス『ウィンターホーク』解説 その2(執筆者・北上次郎)

(承前) しかし、ト−マスに現代冒険小説の書き手としてもっとも期待する私としては、それだけでは困るのである。この間のト−マス作品はすぐれたスパイ小説ではあっても、前記したように構造的に見ると冒険小説とは言いがたいのだ。 「ヒギンズよりもト−マス…

扶桑社発のひとりごと 第二回(執筆者・扶桑社(と))

翻訳出版において、重要な版権ビジネスの場に、ブックフェアがあります。 読者のみなさんのなかにも、東京国際ブックフェアに行かれたかたもいらっしゃると思いますが、ああいったイヴェントが世界各都市で開催されているのです。みなさんが見るのは、おもに…