集英社文庫5月の新刊

 
ライフボートThe Lifeboat (2012)
 シャーロット・ローガン Charlotte Rogan/池田真紀子訳
 5月20日(火)発売/定価:799円(税込)
 ISBN: 978-4087606850

ライフボート (集英社文庫)

ライフボート (集英社文庫)

 
荒海にぽつんと浮かぶ、定員超過の救命ボート。
最後まで強く生き残るのは一体誰か?
 
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 1914年、豪華客船エンプレス・アレクサンドラ号は突如爆発。混乱の最中、22歳のグレースは一艘の救命ボートに乗り合わせることとなった。
 だが、ボートは定員オーバー。そこにリーダーとしての頭角を現したのは船員ハーディであった。粗野で乱暴だが海の知識は確かである。一方で、多くを占める女性の心の支えとなったのが、ミセス・グラントとハンナのふたりであった。この3名を中心に、救命ボートの乗員たちは力を合わせて危機を乗り越えようとする。
 
 しかし、それも長くは続かなかった。幾日待てど、助けは来ない。疲労、飢え、絶望……体力と気力の無いものから死んでいく毎日。それでもまだ船底からは海水が漏れ、安全を脅かす。断絶された小さな世界では、心理状態や人間関係のパワーバランスも同様に脆く移ろいやすい。恐怖と疑心に苛まれる人々。そしてグレース自身も過ちを犯す……。
 ボート上では、一体何が起きたのか?この危機を、その後の人生を強く生き延びるのは誰か? 緊迫の極限状態を、美しく細やかに描く。
 
 ちなみにこの物語は「ある事件」をきっかけに裁判にかけられたグレースが、弁護士にすすめられ手記形式で書き記した一人称視点がベースになっている。
 この主人公をどこまで信じるかは、あなた次第です。
 
 
◆出版社対抗ビブリオバトルでの配布資料◆
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